人生は競馬と共に

中央競馬の新馬戦・重賞を中心に、競馬について気ままに書いていきます。

【回顧】第155回天皇賞(春)これぞ横綱競馬、凱旋門賞挑戦に向けた大きな1勝。

こんにちは。

 

既に水曜日で今さら感しかありませんが、天皇賞(春)の回顧をしたいと思います。

レース観戦も京都旅行も大満喫して東京に戻ってきたわけですが、さっそく全馬の着順からです。

※予想記事はこちら

 

 

 

 

 

3分12秒5。

 

実は私は実況があまり聞こえない直線入り口近辺で観戦していたのですが、かなり時間が経過してから掲示板の近くまで移動して、(赤い文字で「レコード」と表示されていたのは分かっていたのですが)その驚異的なタイムに心底驚きました。

レコード更新と言っても、コンマ1とか2とかだろうと思っていたので・・・

 

しかもあの時は、

ディープ>>>リンカーン>>>>>ストラタジェム以下

みたいな形だっただけに、上位4頭が最後まで死力を尽くしてのこの結果には非常に価値があります。

 

この日は8R鷹ケ峰特別が1分20秒0、9R糺の森特別が1分46秒4と時計の出る馬場だったことは確かで、皐月賞に続いて速すぎじゃないのかな、反動とか大丈夫なのかな、と心配してしまう部分もありますが、まずは素晴らしいレースを見ることが出来たことに感謝したいと思います。

 

さて、スタートから振り返ると、かなりばらばらっとしたスタート。

やや出遅れたのが内から3番人気の①シャケトラ、先行すると見られていた②ラブラドライト、⑨ディーマジェスティ、そして横山典騎手騎乗で注目を集めていた⑫ゴールドアクター。

場内がのっけから大きくどよめく中、⑯レインボーラインも手綱を抑えて後方に控えます。

 

一方、やはり一叩きした効果か、③キタサンブラックは内から絶好のスタートを決めます。大外からは⑰ヤマカツライデンが必死にに押しながらハナを奪いに行きますが、これは予想通り。

1週目の3コーナーに入る時には、2~3馬身前にヤマカツを見ながら、後続を引き連れて「実質逃げ」パターンに持ち込みます。

 

出遅れたシャケトラは、出遅れ→掛かってキタサンの直後まで追い上げという考え得る限り最悪の形。キャリアの浅さが出てしまいましたか。

驚いたのはその外、キタサンブラックの直後でマークするような位置に⑩アドマイヤデウスがつけたこと。結果を見ても、このポジションを取りきれた岩田騎手の好プレーでしたね。

 

その後ろには内から⑥シュヴァルグラン、外は⑭ワンアンドオンリー、差が無く内から⑤ファタモルガーナが続いてコーナーを回っていきます。

シュヴァルグランは、好枠を上手く活かしてインから折り合いに専念しつつ、楽に好位を確保することができました。

 

逆に⑮サトノダイヤモンドは、やはり枠が厳しく、1週目の3~4コーナーは中団9番手あたり。

すぐ内の⑭ワンアンドオンリーが真っ直ぐ走りながら先行していったのも痛かった印象で、あまり外を回すわけにもいかず、1週目は折り合いに専念するような形になります。

 

ある意味、この1週目3~4コーナーまでのポジション取りで勝負は決まってしまいました。

 

ちなみに、1週目直線に入ったところでの写真です。

 

 

 

これは酷い(笑)・・・子供を肩車しながらではこれが限界でした。。。

 

 

さて、ここからはラップタイムにも注目したいと思いますが、逃げたヤマカツライデンが刻んだペースが何と1000m58秒3。いくら時計の出る馬場とは言え、これは速い。当然、過去10年と比べても断トツで速い入りです。

そして、VTRを見ながらの目視になりますが、この時点でのキタサンブラックとの差が1.7~1.8秒。キタサンブラック自身も、昨年の1000m通過(1分1秒8)よりも速い、1分ちょうど位のペースで入ります。

 

ただ、ここから先、残り1200m地点からちょうど始まる上り坂に向けていったんペースが落ち着くのは例年通り。

ヤマカツライデンの2000m通過が1分59秒7でこの間のラップが1分1秒4。

 

一方キタサンブラックは約1.8~1.9秒遅れの2分1秒5くらい。この間のラップが1分1秒5。昨年が1分1秒7でしたから、やはり昨年よりもきついペースを刻んでいきます。この辺りが、武豊騎手もコメントしていた、ここ1年での成長なのでしょう。

 

1000m~2000mにかけて、大きな動きが無く淡々とペースが刻まれるのも例年通り。

向こう正面に入ったところでは「実質逃げ」のキタサンブラックの直後、ポケットの位置を岩田騎手ががっちりキープしてその外にワンアンドオンリー。

シュヴァルグランはその2馬身後ろ、「実質4番手」の好位をキープ。

内のシャケトラを挟んでサトノダイヤモンドもさらに2馬身後ろまでポジションを押し上げます。

ルメール騎手としては、折り合いをつけつつも距離ロスを最低限に抑える、精一杯の騎乗だったかと思いますが、この日のキタサンブラックに勝つにはただ単に「好騎乗」ではダメ、「神騎乗」が必要だったということでしょう。

 

 

さあ、ここから坂の上りに入ります。ヤマカツライデンが12.6 - 12.5 と昨年のキタサンブラックのそれとほぼ同じペースを刻む中、キタサンブラックは残り1000m地点で1.2~1.3秒差、残り800m地点で約0.8秒差と徐々に前との差を詰めていきます。

この2ハロンが推定で12.1 - 12.0。2度目の坂越え、上りのペースとしては明らかに速いです。

キタサンブラックは坂の下りでさらに加速し、残り600m地点ではヤマカツライデンのすぐ外、その差を約0.1秒まで縮めます。

恐らくこの1ハロンが11.5秒くらい。

 

ワンアンドオンリーが頑張ってこれに付いて行こうとする一方でアドマイヤデウスはこの辺りから一度離され、シュヴァルグランが外から進出を開始し、残り800mを超えた辺りでアドマイヤを交わします。

サトノダイヤモンドも当然前と離されないように進出しますが、反応はそれほど良くなかったように見えました。

 

残り600mを過ぎ、キタサンブラックが早々と先頭に立つと、これを追ってシュヴァルグランが2番手に、内から盛り返したアドマイヤデウスが3番手、その外から押し上げたサトノダイヤモンドが4番手で最後の直線に。

 

あとはラスト400m、最後までこの4頭の争いが続きます。

早めに2番手に上がる積極的な競馬を見せたシュヴァルグランでしたが、キタサンブラックとの差はなかなか詰まらず。

サトノダイヤモンドも外から懸命に追うものの、最後アドマイヤデウスを交わして3番手を死守するのが精一杯。

 

最後は各馬同じ脚色になるなか、地力の尽きた馬から脱落していく、まさに「死闘」という表現が相応しいレースとなりました。

キタサンブラックのラスト4ハロンが、恐らく11.5 - 11.5 - 11.7 - 12.2。

JCの時は、11.9 - 11.2 -11.4 - 12.1 と、ラスト800m~200mの瞬発力で一気に引き離してそのままゴールしましたが、今回はさすがにラスト400m必至に堪えたレースだったというのが数字で見ても良く分かります。

 

最後は私も写真など撮る余裕も無く叫びまくりましたが、まずキタサンブラックが勝たなければ馬券は全て紙くず。2着もオッズを考えたらシュヴァルグランが入ってくれれば大喜びということで、

「そのまま、そのまま~!!」、

あれ、よく見たら3着サトノダイヤモンド危なくないか?ということで、そこは差してもらわないとこれまた紙くずになってしまうということで最後は、

「◎△$♪×¥●&%#?!」

何を叫んでいるのか訳がわからなくなってしまいましたが(笑)、何せ楽しかった。

来場者数は昨年よりも何故か減少したそうですが、好天の中存分にGⅠレースの盛り上がりを味わうことができました。

 

 

 

 

 

最近はサブちゃんが歌ったりしなくなっちゃいましたが(何でなんでしょう、出しゃばらないようにしてるのか、体調的な問題なのか?)、やはり天皇賞にはこの人が似合いますね。

 

この結果を受けて、ついに凱旋門賞出走に前向きなコメントがオーナーから出てきました。

個人的に、日本代表としてチャンスのある馬は凱旋門賞に挑戦しなければいけない、という最近の風潮には疑問を感じているのですが、やはり(勝手ながら・・・)チャレンジしてもらえたら本当に嬉しいし、精一杯応援したいなと思います。

最終的には陣営の判断を尊重したいと思いますが、順調に行ってもらえれば本当に楽しみです。

 

一方サトノダイヤモンドも、凱旋門賞に向けていったん放牧、成長を促すという記事が出ていました。

これだけのレースをした後ですし、予想記事でも書いたようにこの馬はまだまだ成長するはず。とても良い判断だと思います。

前哨戦を叩く予定だということで、キタサンは宝塚を使うのならばぶっつけで本番でしょうから、違うステップでの再戦というのも興味深いところですね。

 

2着のシュヴァルグランも、本当に頑張りました。

今回、馬体重に注目と書きましたが、-10kgだった前走からさらに-6kgの468kgでの出走。こちらは5歳になって、しっかり攻めた上で研ぎ澄まされた馬体となったと考えて良いのでしょう。昨年の3着から、内容も結果も成長した印象でした。

 

1~4着と5着がちょっと離れてしまいましたが、最後よく伸びて5着に上がったアルバートは、やはりスタミナも地力もありますね。

また、さらにちょっと離されましたが6着のディーマジェスティは今後に向けて光の見えるレース振りだったと思います。

この馬に関しては、個人的にJCを使ってしまったのが全てだと思いますが、このまま終わってしまうのはあまりにも寂しく、何とか立て直してもらいたいものです。

 

出遅れて7着のゴールドアクター、ちぐはぐな競馬で9着のシャケトラに馬場状態を考えてもあの作戦はどうだったのか疑問なレインボーライン(12着)に関しては、全く見所の無いレースとなってしまいました。

特にシャケトラに関してはこのキャリアで3番人気にされてしまうのはちょっと可哀想だったかなと思います。間違いなく力はありますし、個人的には今年の有馬記念辺りで大きく狙ってみたい1頭です。

 

 

さて、予想的には、4着のアドマイヤデウスを抑えていなかったというのが(こんなに△いっぱい付けておいて・・・)本当に反省しなければいけない点ですね。

◎-▲-△の三連単も買っていた訳で、これで外していたらかなり落ち込んでいたと思います。

中途半端な人気で、GⅠで勝ち負けする底力もないだろうと切ってしまっていたのですが、御見それいたしました。。。

 

ただ、どうにかド本命サイドで安い配当ではあるものの、勝負の三連単を的中。

「旅打ち」みたいなものなので最低でも旅費くらいは稼いでおかないと家族からの風当たりが強くなるところ、サトノダイヤモンドの頑張りで楽しい京都旅行にすることができました(笑)。

 

 

今週末からは東京競馬場で怒とうのGⅠラッシュが始まりますが、その第1弾、NHKマイルCの追い切りも既に始まっています。

展望記事を書く余裕があるかどうか微妙なところなのですが、個人的な事情で土曜日には予想記事をアップする予定です。

 

本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。