人生は競馬と共に

中央競馬の新馬戦・重賞を中心に、競馬について気ままに書いていきます。

【重賞回顧】第37回JCを中心に 悲願達成の鍵はスタート後3秒間の攻防でした。

こんにちは。

 

今週はなんとか月曜日のアップとなります。

 

ジャパンカップを中心とした、先週末の重賞回顧です。

ダービー後と似ていて、なんとなくお祭りの後の余韻が続いているようなふわふわとした感覚の中、仕事もせずに記事を書いてしまいました(笑)。

 

それでは、早速参りましょう。

 

※日曜日の予想記事は→こちら

※土曜日の予想記事は→こちら

 

 

 

第37回ジャパンカップ 回顧

 

 

 

まずはいつものように、全馬の着順・着差からです。

 

 

 

 

今日のタイトル通り、このレース、1・2着馬の明暗を分けたのはスタート直後、ほんの数秒間の出来事だったと思います。

予想記事でも触れたように、私は1枠2頭、そしてもちろん天皇賞(秋)で出遅れたキタサンブラックに大注目してスタートを見ていました。

 

ほぼ横一線のきれいなスタートだったと思うのですが、中でも④キタサンブラックは無事(?)好スタートを切り、一安心。

そしてその1つ内、③ギニョールがもしかしたら全馬の中でも1番かもしれない程の好スタート。

レイデオロにとって、もしかしたらこれが厳しくなった1番の要因かもしれませんね。

 

そして1枠の2頭も揃ったスタートを切りましたが、スタート後1完歩目、2完歩目でさっと前に出たのが①シュヴァルグラン。

②レイデオロはスタート直後にやや左にヨレる感じになってしまい、本当に一瞬だったと思うのですが、ダッシュをきかせたギニョールに前をカットされ、レイデオロにも完全に前に出られてしまいます。

 

この地点で、VTRの右上に出ている時計の表示は「3」。

本当にスタート後わずか2~3秒という刹那の駆け引きで結果が左右されてしまう、非常にスリリングな序盤戦でした。

 

 

ただ、ギニョールにハナを争う気配は全く無く、キタサンブラックがじわっとハナに立つ形で最初のコーナーを目指していきます。

(ギニョールに関しては、なんだか中途半端な戦略でしたよね・・・「なんだよ、行かないのかい」みたいな。)

 

この時点で先頭が④キタサンブラック、その後ろが内から①シュヴァルグランに③ギニョールという隊列が固まり、レイデオロは折り合いを付けながらシュヴァルグランの後ろ、3列目ポケットを確保する構えを見せます。

その外から⑦ディサイファと⑬シャケトラも先行態勢を取り、さらに外からはなんと押しながら⑮ワンアンドオンリーが2番手の外まで上がっていきます。

 

 

レイデオロにとってスタート直後に続いて誤算だったのは、1コーナーを回るところで⑩ブームタイムに前に入られてしまったことでしょうか。

外目の枠からスルスルとインに潜り込み、1列目まで入ってきたミナリク騎手のエスコートも素晴らしかったですが、ルメール騎手はあえて下げたのでしょうか?

結果を見ても、この差は大きかったように感じました。

 

結局、向こう正面に入ってキタサンブラックの外でディサイファが突っつくような形になり、その内にギニョール、1馬身ほど切れた3列目ポケットの位置にシュヴァルグランでその外がワンアンドオンリーという並びに落ち着きます。

その直後、4列目に内からブームタイムと⑧ソウルスターリング、⑬シャケトラ。

 

 

私が対抗に期待していたソウルスターリングでしたが、好スタートからちょっと序盤消極的でしたね。

個人的には外々で揉まれないポジションをキープしつつ、もっと好位で競馬をできると思っていたのですが、結果的に歴戦の古馬オトコ馬2頭に挟まれる形でリラックスして走れませんでしたね。

 

それら3頭の直後が内②レイデオロに外⑰ラストインパクト。

直後の最内が⑯ヤマカツエースで、いつの間にこんなポジションに入ったのか、最後の直線まで終始最内に拘った、池添騎手らしいというか一発狙ったような乗り方でしたね。

 

あとは⑪マカヒキが後方のインで前半脚を溜める作戦で、その外に⑫サトノクラウン。

ここは個人的に予想が当たりましたね。やはり良馬場の東京2400mで正攻法ではキタサンブラックを逆転できないと見たか、ミルコ騎手は序盤、後方待機で脚を溜める戦略を取りました、

 

後方4頭は⑭アイダホに⑤サウンズオブアース、⑥イキートスに⑨レインポーライン。

このグループから5着馬、6着馬が出るのですから、このレースに関しては上位3頭の争いとその後ろで着を拾う争いとが全く異質だったということなのでしょう。

 

 

昨年よりもやや時計が掛かる馬場で、昨年の61.7秒よりも大分速い60.2秒という1000m通過タイム。

それでいて、武豊騎手は全く緩めること無く、昨年と同様に残り800m地点から11.8秒→11.3秒とロングスパートに入ります。

 

恐らく名手の思い描いていた展開は天皇賞(春)のようなレース。

自らもキツくなりつつ、後続もバテてしまって最後は底力でなんとか凌ぐ形を想定していたと思うのですが、あれは直線がフラットな京都競馬場だからできた芸当。

 

さすがに最後の直線、上り坂にかかる所で余力が残っておらず11.8秒とやや脚が鈍ります。

(11.8秒で「脚が鈍る」というのも何とも厳しい表現ですが、昨年は11.4秒でしたので・・・)

 

そこで一気に差を詰めてきたのがシュヴァルグラン。

ボウマン騎手もレース後のインタビューで、「300m地点では『やっぱりキタサンブラック強いなぁ』って感じだったけど、200m地点で『あれ、これ抜かせるんじゃね?』って感じに変わったわぁ(´ω`)」みたいなことを言ってましたよね。

(通訳がその辺の細かいニュアンスを伝えてくれてませんでしたが・・・)

 

 

何より直線のコース取りも印象的でしたが、ボウマン騎手はキタサンブラックの外に持ち出して追ってきましたね。

直前の10R、ボウマン騎手自身はショウナンマルシェに騎乗してやや内から伸びて2着好走していたのですが、この時に何か感じるところがあったのでしょう。

 

私はてっきり見た目荒れていても内が伸びる馬場と思い込んでいて、恐らく各ジョッキーもそれまでのレースでは内ラチから2~3頭開けた所を狙うケースが多かったと思うのですが、この辺りもさすがは世界のトップジョッキーです。

前述したようなペースで、シュヴァルグラン自身も決して十分に脚が残っていたわけでは無いのでしょうが、最後まで馬を叱咤激励しながら動かし切る手腕も含め、テン乗りとは思えないような好騎乗でした。

最終的に1 1/4馬身も差をつけていたのですね。

 

あの超ハイレベルな天皇賞(春)で2強に割って入った底力が本物だったことも証明できましたし、何よりシュヴァルグランがGⅠを取れた事を心から祝福したいと思います。

(単純に大魔神の馬運半端ねーな、というのもありますが。。。)

 

 

そして、このレースもしかして一番強い競馬をしたのは2着に入ったレイデオロかもしれませんよね。

結果的にレースが流れたことで後ろからも差し込める展開だったのは否めませんが、それでも後ろは4馬身離されている訳で、(多分)思い描いていたレースプランどおりに運べなかった中で本当に頑張りました。

 

3~4コーナーから最後の直線にかけてはスムーズに外に持ち出して追ってこれたというのも良かったですね。

恐らく残り800m~400mくらいまで、前に取り付くのに結構脚を使っていると思うのですが、そこから坂を上りきってラストあれだけの脚を使えるのですから、恐るべき3歳馬です。

「藤澤流」で比較的大事に使われていて古馬になってもまだ燃え尽きることは無さそうで、キタサンブラックが引退した後、スワーヴリチャードと2頭で古馬路線を盛り上げて行ってくれそうですね。

 

 

一方で、「王者」キタサンブラックは残念ながら3着。

個人的には三連単の的中がかかっていたのもありますが(笑)、最後2着は確保してほしかったなぁというのは正直なところ。

ただ、秋華賞のモズカッチャンではないですが落鉄もあったとのことですから、決して衰えとか疲れが原因の失速では無いのでしょうかね。

 

ラスト1戦、有馬記念に向けてどこまで状態をキープできるのか。

何となく最後は本命にしてしまいそうな気持ちに傾いていますが・・・まずは無事に出走までこぎつけてほしいと思います。

 

 

まぁこのレースに関しては上位3頭だけでいいですかね・・・

 

4着のマカヒキは、やはり徐々に戻ってきているのは間違いないと思います。

ただ、ディープ産駒の「旬」の短さを考えると、この4歳の秋がこの程度だとこの先あまり過度の期待は出来ないのかなぁという気はします。

恐らく来春は大阪杯を目指すことと思いますが、3歳馬が勢いあるだけに、どうでしょうか。

 

あと個人的に心配なのはシャケトラですね。

このままだと中・長期予想で考えていた有馬記念の本命はちょっと厳しいかなという気がしています。

(だからJCはスキップしてほしかったのですが・・・)天皇賞(秋)の疲れが残ったままの可能性もあり、有馬での上積みというのはちょっと厳しいかもしれませんね。

 

 

最後に馬券のこともちょっとだけ・・・

 

まずはシュヴァルグランの単勝・複勝ははっきり言って美味しすぎでした。

ミルコ騎手の記録が凄すぎたことと、この2週の神騎乗でジョッキーに注目が集まりすぎていましたよね。

 

そもそもボウマン騎手も世界のトップジョッキーではあるのですが、日本での短期免許であまり活躍した印象も無く、テン乗りで不安もありましたが、さすがにこの人気(最後大分下がりましたが、それでも単勝13.3倍)はおかしかったと思います。

 

ただ、ここでキタサンブラック3着の三連単を押さえられないのが私の甘いところというか・・・本当に馬券ヘタすぎますね。。。

 

実力馬と名手たちによる、迫力ある直線の攻防を見られただけでも価値のあった、そんなジャパンカップだったと自らに言い聞かせたいと思います(笑)。

 

 

 

第4回ラジオNIKKEI杯京都2歳S 回顧

 

 

続いて、土曜日に行われた京都2歳Sの簡単な回顧です。

昨年はカデナ、ヴァナヘイムが1、2着したレースですが、今年も少頭数ながらなかなかの逸材が出てきました。

 

 

 

 

単勝1.7倍と圧倒的な1番人気に支持されていたタイムフライヤーを最後の最後に差し切った2番人気のグレイルが新馬戦→重賞と連勝を果たしました。

簡単に言うと、その上位2頭とスローペースで先行した前2頭が上位入線したレースという印象でしたが、1・2着馬は相当の能力ですね。

 

1000m通過が61.7秒とスローペースで進んだこのレース、ポイントだったのはそこから坂の登りで13.0秒、さらに坂の下りでも12.3秒とあまりペースが上がらすに、ラスト600mの上がり勝負となったことですね。

 

1番人気の②タイムフライヤーは、前走に比べると前にポジションを取って、先行する2頭からやや離れた3番手を追走。

600m~400mにかけてじわりと先頭との差を縮めると直線ではあっという間に前を捉えて先頭に立ちます。

 

このまま独走態勢かな、やっぱり強かったな・・・と思った瞬間、道中ずっとタイムフライヤーをマークしていた武豊騎手騎乗の⑥グレイルがラスト200mから先頭に襲いかかります。

タイムフライヤーも抵抗を試みますが、最後はきっちりアタマ差交わして1着ゴール。

 

タイムフライヤーも抜け出した後若干脚が鈍ってしまった部分もあったのかもしれませんが、それにしても鋭い末脚でしたね。

まだこれが2戦目で、直線手前を換えていなかったように幼いところを残しながらの重賞制覇。

 

予想記事でも触れたように、不良馬場の新馬戦では武豊騎手が珍しく「勝ち」に拘るような騎乗を見せていたのも印象的で、ひょっとするとこの馬で来春の大きい所を狙いたい。

私のくだらない妄想ですが、ユタカさんもそんな手応えを感じているのかもしれません。

(ジャンダルムが本気でダービー路線を狙うとなると、さてどっちを選びますか。)

 

 

ヘンリーバローズの回避で、正直なところ若干興味を失っていた京都2歳Sだったのですが、ちょっと楽しみな馬が出てきましたね。

 

あと、私が対抗に期待していたマイハートビートは残念ながら出遅れ→スローで外から捲るように早仕掛け→直線失速という失敗例のお手本の方な競馬。

能力を100%出し切れていたとしても上位2頭には敵わなかったかなと思いますが、ちょっと残念でしたね。

 

この馬も、ルーカスの新馬戦以降休みなく走ってきていますので、一息入れてほしいかなぁという印象です。

 

 

 

第62回京阪杯 回顧

 

 

 

最後に、日曜京都最終レース、というより今年の京都競馬を締めくくるというべきでしょうか。

京阪杯も軽く振り返ります。

 

 

 

 

つい先日もメガリージョンがレース中に故障してしまいましたが、このレースでもメラグラーナの「中止」が何とも切ないですね・・・

これだけの素質を持った牝馬で、年齢的にも繁殖の話も出ていたことでしょう。

関係者にとってもファンにとっても非常に悲しい出来事で、まずは心より冥福を祈りたいと思います。

 

 

さて、レースの方ですが、「まさかの」と言ったら失礼でしょうか、ネロが逃げ切り勝ちで同レース連覇を果たしました。

予想記事の方でも、伏兵候補の中で吉原騎手騎乗のネロに注目です、と書いていたのですが、この結果はさすがに想像の斜め上でございました。。。

 

これも予想記事で触れたように、スプリント路線全体の中で位置づけが微妙な時期のレースで、だからこそ毎年荒れるわけですが、荒れると分かっていても難しい。

そんな印象の京阪杯でした。

 

 

・・・なんかこれで締めてしまいたい雰囲気ですが(笑)、実際このレースを回顧するのはなかなか難しいですね。

まず、スタートからそれほど明確にハナを主張する馬がおらず、ソルヴェイグが行かなかったのを見ると、④ネロが②ラインスピリットを制して主導権を握ります。

 

セイウンコウセイも近走の中では比較的積極的に3番手外目を追走し、⑪フィドゥーシアはやはり前半あまり無理せず5~6番手辺り。

他の人気どころでは⑤ヒルノデイバローは先行馬群の真っ只中、7~8番手辺りで、8枠2頭は後方から2~3番手追走と比較的後ろ寄りでレースを進めます。

 

坂を下りきった600m地点の通過が34.3秒ということで、昨年は重馬場で34.1秒というハイペースだったことを考えれば遅いペースだったと言って良いでしょう。

4コーナーから直線の入り口にかけて、5~6番手辺りの外を追走していたフィドゥーシアがセイウンコウセイの外からすっと進出していき、ネロを追っていきます。

 

 

正直、フィドゥーシアがこんな競馬できるとは非常に驚きで、結果的に最後交わされて4着になってしまう訳ですが、なんだか引退するのが勿体無いですね。。。

 

私はセイウンコウセイ本命だったので、彼にそのような競馬を期待していたのですが、同馬を含めた先行勢は今ひとつ伸びを欠いてしまい、残り200mの時点ではネロとフィドゥーシアの一騎打ちという形勢に。

しかしそこから、最後の最後でビップライブリーがしぶとく伸びて2着に上がり、さらに大外からただ1頭⑭イッテツが強襲して際どい3着に上がったところがゴール。

 

最後は内から和田騎手の⑫ダイシンサンダー辺りも良い脚で突っ込んできていて、先行勢ももう一度盛り返すようにしてほぼ一段となったゴールでした。

 

 

そんな中、最後まで粘りきったネロと吉原騎手のコンビは本当にお見事でした。

この日は3勝3着1回と大活躍でしたが、道中の低い姿勢から(ちょっとモレイラっぽい)、直線追い出した時のダイナミックなアクションまで、彼は本当に魅せてくれるジョッキーですよね。

色々あってイメージが悪いのは私も知っていますが、その点は理屈抜きに格好いいなぁと思います。

 

予想的には「外差し馬場」を意識しすぎたのが反省点ですが、外から差してくるのがイッテツだなんて予想できるはずもなく・・・やはり京都芝1200mは内枠の逃げ・先行馬だなというのを再認識させられるレースでした。

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

 

 

ということで、やはりジャパンカップは日本ダービー、有馬記念と並んで特別ですね。

(有馬はまた別物って感じもありますが。)

 

悪天候に見舞われることが多かった秋競馬の締めくくりが絶好の競馬日和だったこととも相俟って、競馬の祭典らしい、大いに盛り上がったJCデーでした。

東京競馬場からは富士山もキレイに見えていたようで、競馬場に行けた方が羨ましいです。

 

 

ただ、「競馬カレンダー」上は次の中山・阪神開催までが秋競馬です。

(新春競馬からは「春競馬」となって、実は「冬競馬」というカテゴリーはないんですよね。)

 

来週も豪華メンバーが顔を揃えるチャンピオンズカップが控えていますし、個人的にはその翌週の阪神JF→朝日杯FSが近年稀に見る好メンバーになりそうで楽しみです。

ついでに、12/13(水)に川崎競馬場で行われる全日本2歳優駿もヤバそうなんですよね。

 

まだまだ暮れの大一番(というのが微妙な今年のレーシングカレンダーではあるのですが・・・)に向けて、しっかり予想して行きたいと思います。

 

ちょうど切りの良いタイミングでもありますので、今週は新馬戦のデータ関係のまとめ記事もアップしていきたいと思います。

また、お読み頂けたら嬉しいです。

 

 

本日も最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

 

 

 

☆★☆ Youtube動画です ☆★☆

 

vol.2【スポナビブログ+でおなじみ】とらじろとumassyが競馬場の達人してみた[2017/11/18 東京競馬場]

vol.1【スポナビブログ+でおなじみ】とらじろとumassyが競馬場の達人してみた[2017/11/18 東京競馬場]