人生は競馬と共に

中央競馬の新馬戦・重賞を中心に、競馬について気ままに書いていきます。

【回顧】 第77回桜花賞 まさに乾坤一擲、レーヌミノルの見事な勝利でした。

おはようございます。

 

単勝1.4倍のソウルスターリングが3着に敗れる波乱となった第77回桜花賞。

レース直後から何度目にした(耳にした)セリフか分かりませんが、競馬の難しさを改めて思い知らされる、そんなレースでした。

正確には、この時期の3歳牝馬の難しさ、と言った方が良いかもしれませんね。

だからこそ面白い、とも言えるわけですが。。。

 

今週も1日開いてしまいましたが、まずは全馬の着順からです。

 

 

 

 

何度見返しても衝撃が蘇ってくるこのレースですが、スタートから振り返ります。

「ほぼ揃ったスタート」とレース実況にもあったように、ゲートが開いた瞬間こそ横一線でしたが、1完歩目、2完歩目ですぐに差が付く、印象としては「バラバラっとしたスタート」と感じました。

内から⑤ベルカプリが好ダッシュを見せ、⑦ショーウェイはハナを主張することなくすっと2番手に。

逆に⑮アドマイヤミヤビは鞍上の意に反して全くダッシュが付かず、この時点で嫌な感じ。

 

予想された2頭の序列がすんなりきまって「あれ、意外と流れが落ち着くのかな?」と思った刹那、外から気合をつけられた⑬ヴゼットジョリーがベルカプリを交わす勢いで進出。

「何でやねん」と思っていたら大外⑱番枠のカワキタエンカが、かなり離れた外から一気にハナを奪って3コーナーへ。

阪神1600mの2ハロン目は上り坂になっているはずですが、このレースラップが10.9秒。

馬場状態を考えても、これはちょっと速い、逃げ・先行馬には厳しい流れになりました。

 

そしてこれら4頭の後ろ、5番手外目のポジションに勝った⑩レーヌミノル。

ソウルスターリングとの位置関係で言うと、阪神JFの時と内外が逆になったことと、ソウルスターリングが馬場適性もあったか明らかにいつもの行きっぷりが無かったことで、本来ルメール騎手が取りたかったポジション(公式会見で、イメージは「4~5番手の外」と明言していました)をしっかり確保できた感じでしたね。

 

レーヌミノルの直後には内から①ミスエルテと必死に押さえながら④ジューヌエコール、先行勢を見るような位置に⑥リスグラシュー。そして、3コーナーに入った辺りでようやくその外まで⑭ソウルスターリングが押し上げ、リスグラシューを交わしていきます。

この時点で、「あれ、ソウルスターリングいつもより後ろだな、まあでもペースとか見ながらの作戦だろうし、問題ないんだろうな」なんて何も考えずに見ていました。。。

こうしてレースを見返してみると、明らかにソウルスターリングの位置取り、行きっぷりは今までと違っていて、恐らく各ジョッキーはこの時点で大本命馬の異変を感じ取っていたと思います。

特に、(多分)思い通りの位置を取れた池添騎手は、上手くいってるなと思いながら抜け出しのタイミングを計っていたのではないでしょうか。

 

中団馬群の中には②ライジングリーズン、⑯ミスパンテールなどもいて、2~3馬身離れた後方馬群になんと⑫アエロリット。

これは作戦だったのでしょう。結果を見ると成功だか失敗だか評価が難しいですが、横山典騎手らしかったですね・・・。

ほぼ同じ位置に⑧カラクレナイですが、⑮アドマイヤミヤビはさらにその後ろ、後方2番手でで追走すらままならない感じ。

スタート直後からヤバそうだなとは思っていましたが、この辺で私は既にあきらめかけていました。。。

 

レースの方は、カワキタエンカが3、4コーナーにかけても11秒台のラップを連発。後続と2~3馬身の差をキープして直線に入ります。

レーヌミノルはこれを射程に入れながら徐々に進出、ソウルスターリングも直線入り口では何とかその外まで押し上げますが、ルメール騎手のアクションを見るとそれほど手応えには余裕がありません。

一方で私の本命馬、アドマイヤミヤビはステッキを入れながら大外をぶん回してちょっと目立ちましたね(笑)。テレビに映ったのはこの時が最後でした。

 

直線に入ってからもカワキタエンカが必死に粘りこみを図りますが、馬場の3分所からレーヌミノルが堂々先頭。

ソウルスターリングもこれを必死に追いかけますが、明らかに勢いはなく、伸びあぐねます。

外からはこれを目標にカラクレナイとリスグラシューが勢い良く伸びてきて、「これはソウルスターリング馬券圏外だ、大変なことになったな・・・」と思いましたが、カラクレナイが最後止まってしまったのと、ソウルスターリング自身も最後まで頑張っていたこともあり、なんとか3着を死守。

リスグラシューの追い込みを凌いだレーヌミノルが桜花賞を制しました。

 

アエロリットが後方から良く追い込んで5着。これは本当にどう評価したら良いのか。。新味が出たとも言えるし、普段通りの競馬をしていればレーヌミノルと一緒に伸びてこれたんじゃないかとも言えますが、いずれにしても頑張りました。

直線良い脚で伸びて来て4着だったカラクレナイは、最後は距離でしょうか。それでも、やっぱり田辺騎手は乗れてますね。頑張りました。

 

あとは、カワキタエンカの7着というのも評価して良いのではないでしょうか。

馬場を考えたらかなりのハイペースで、普通だったら最後の坂で「歩いて」しまうところですが、重馬場が苦手な馬たちが伸びなかったこともあって、良く残ったなあと、これは後から結果を見て驚きました。

 

そして、アドマイヤミヤビは12着。ミスパンテールは最後全く競馬にならない16着。

アドマイヤミヤビに関してはスタート時に排泄中だったからレースにならなかったんだ、なんて話も聞かれるほど不可解な敗戦でしたが、2頭とも力負けでは無いことは確かです。

ここまで惨敗してしまうと次のレースで即立て直しというのは厳しいかもしれませんが、何とか頑張って欲しいと思います。

 

 

さて、私の馬券はもう全くの論外だったわけですが、いずれにしてもレーヌミノルが勝つというのは、ちょっと私には難しい予想でした。

アドマイヤミヤビともソウルスターリングとも勝負付けが済んでしまっていた印象で、近年連対馬が出ておらずレベルも低いとされていた(そもそも浜中騎手のせいでレース自体メチャクチャだった)フィリーズレビュー組。

ただ、私自身予想記事の中で「阪神JFの時点の勢力図を脅かす存在が出てきていない」と書いたのですが、桜花賞の1~3着って、よくよく考えたら阪神JFと同じ3頭なんですよね。

 

今回、もちろん状態も良かったのでしょうし、これだけスムーズなレースができたのですから重い馬場にも適正があったのでしょう。何より、枠の並びからも絶対にソウルスターリングより前目かつインのポジションを確保するという強い意思を感じる乗り方。

そして、最後の直線も早めに先頭に並びかけ、辛いラストの急坂を12.8秒でしのいでの勝利。

恐らく多くの競馬ファンにとって、「ソウルスターリングが負けたレース」として記憶されるであろう今年の桜花賞でしたが、レーヌミノル陣営にとってはまさに乾坤一擲。素晴らしい勝利だったことは認めなければなりませんよね。

 

個人的には、ソウルスターリングが敗れ、アドマイヤミヤビが見せ場すら作れなかったショックに加え、この3連単が9万4千円しかつかないという、「世の中にはなんて馬券の上手な人たちが多いんだ」と感心させられた、そんな桜花賞でした。

これが競馬の魅力でもあるのですが、いやはや何とも難しいですね。

 

馬場が合わなかったと思われるソウルスターリングにしても、実は最後までしっかり伸びて前との差を詰めてきてはいて、オークスにむけてはそこまで悲観する内容ではなかったと思います。

リスグラシューも結局去年のエアスピネル同様、ちょっと運が無いキャラになりつつありますが、距離伸びてさらに良いでしょうし、オークスで改めて期待したいところです。

 

ということで、また皐月賞から、仕切り直しで頑張りたいと思います。

もともとは、牝馬よりもレベルが低いのではないかと言われていた牡馬クラシック路線ですが、皐月賞にファンディーナが参戦したことで盛り上がりそうですね。

今のところ週末の天気は大丈夫そうですし、今から好レースを期待しつつ、週末までじっくり考えていきたいと思います。

 

 

本日も、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。