人生は競馬と共に

中央競馬の新馬戦・重賞を中心に、競馬について気ままに書いていきます。

【展望】第155回天皇賞・春② 先週末の簡単な振り返りも。

おはようございます。

天皇賞(春)の枠順が発表されました。

有力馬の明暗が分かれた印象で、予想する上でも頭を悩ませるファクターがまた一つ増えましたね。

昨日の記事でも触れたように、とにかく京都芝3200mというのは特殊なコース形態で、枠順は重視せざるを得ません。

その辺りも後ほど、詳しく見て行きたいと思います。

天皇賞春 前走データ

それでは、昨日の続きということで、いつものように前走・前々走のデータをさらっていきましょう。

昨日に引き続き、10年分のスペシャルバージョンです。

ステップレースとしては、ざっくり大阪杯日経賞阪神大賞典ですね。

仲良く3勝ずつで、残りは京都記念をステップにした2010年のジャガーメールです。

(なお、今年の京都記念を勝ったサトノクラウンは出走していません。)

昔から不思議だったのですが、距離も2000m→3200m、舞台も阪神→京都と全然違う条件にもかかわらず、大阪杯組って良く来ますよね。

結果値としては日経賞阪神大賞典と互角ですが、母集団を考えたらもの凄い好走率なのではないでしょうか。

今年も対象はキタサンブラック1頭のみで、これが連対すれば連対率100%ですね(笑)。

ただ、昨年までのように「あくまで春天に向けての叩き台」としてではなく、真剣勝負の場であるGⅠレースとして目一杯走らなければならなかったこと、結果も昨年の2着から1着と、疲労度が全く違うであろう点には留意したいと思います。

主要ステップの中では最も間隔の短い中3週なだけに、個人的にはちょっと気になっています。

また、日経賞組も目立ちますね。

連対数で言えば7連対と、大阪杯(6連対)や阪神大賞典(4連対)を上回っていますし、2014年などは12番人気と人気薄ながら3着に入ったホッコーブレーブも前走日経賞(10番人気2着)で、なんと1-3着独占でした。

基本的にはフェノーメノのように、関東馬が輸送の負担が少ない日経賞を叩いて来るパターンと思いますが、ウインバリアシオンのような関西馬日経賞をステップに選ぶケースはあります。

今年で言えば、前者がディーマジェスティゴールドアクター、後者がシャケトラ、アドマイヤデウスレインボーラインにヤマカツライデンですね。

初めての(関東への)輸送競馬を克服した上で日経賞を快勝したシャケトラの勢いには一目置かざるを得ない一方で、自分の庭とも呼べる舞台で断然人気を裏切ったゴールドアクターと浮上のきっかけを掴めなかったディーマジェスティはちょっと不安です。

一方で、意外と活躍できていないのが阪神大賞典組。

主要ステップなだけに母数も多いと思うのですが、4連対のみとなっています。

昨日から強調しているように、京都の3200mというコースの特殊性から距離が近くても求められる資質がガラッと変わってしまうこと。

恐らく、天皇賞春を目指す馬の中で最もスタミナに自身のあるステイヤータイプの馬が選択するステップが阪神大賞典である一方で、天皇賞春というレース自体、ステイヤーが活躍できる性質のレースになっていないこと。

この2つの理由を考えましたが、大阪杯組の活躍と併せて見ると、恐らく後者が大きいのでしょうね。求められるのは中距離に対応できるスピード能力ということでしょう。

いわゆる「ステイヤー」が出走するレースということで言うと、ダイヤモンドSをステップとした馬も一昨年の2着馬フェイムゲームのみとなっています。

(前々走欄にはちらほら見られますが。)

今年はこのダイヤモンドS組が比較的多く、同レースの1着馬アルバート、同2着馬ラブラドライト、7着ファタモルガーナ、11着プロレタリアトの4頭います。

アルバートとファタモルガーナはステイヤーズSの1・2着でもあり、コテコテのステイヤーですね。

個人的にはこうゆう感じのローテーションで狙いに来ている堀厩舎は怖いなと思うのですが、いずれにしてもこの辺の馬たちはスタミナが活かせる展開・流れに持ち込まない限り勝ち負けまでは難しいでしょう。

ステップレースとしては、今年の出走馬は全て大阪杯日経賞阪神大賞典及びダイヤモンドSの4レース以来となっており、予想する上でどのステップを上位に取るかが鍵を握りそうですね。

前々走に関してはバラバラですが、概ねこの天皇賞春が年明け2戦目となるか、叩くとすればAJCC京都記念あたりの中距離戦。

この点も、今年の出走馬は大体そんな感じです。

また、この表を見ていて感じることとしては、あれだけ「荒れる」イメージがある天皇賞・春ですが、前走の着順はほとんどが1~3着ですね。

勝ち馬に関しては前走1・2着が条件で、例外は2012年ビートブラック阪神大賞典10着)と2014年フェノーメノ日経賞5着)のみです。

ビートブラックに関してはまあアレとして・・・、フェノーメノの前走は宝塚記念以来の長期休養明け、その上前年の天皇賞・春覇者でコース適正もありました。

話は完全に逸れてしまいますが、今TBSで湊かなえさん原作の「リバース」というドラマが放映されています。

このタイトルには単純に時間を巻き戻したりする以外にも深い意味が隠されているようですが、もし私がフェノーメノの関係者だったら、3歳の秋まで時間を戻して、菊花賞に挑戦したいと思うでしょう(笑)。

当時は距離適正の他に「左回りの方が良いから」というのもあって回避したと思うのですが、結局古馬になってから勝った重賞が日経賞春天2回。

いかに馬の「適正」を正確に把握することが難しいのか、良く分かりますよね。

脱線ついでに、ここ数日天皇賞関連のニュース等読んでいて、ひとつ違和感を感じることがあります。

池江調教師が、やたらとサトノダイヤモンドの距離適性について「3200mは長い」という趣旨のコメントを出されている点です。

「ベストは2000~2400」とか、「3000は大丈夫だけど3200はやってみなければ分からない」、「長距離は得意ではない」とか。

単純に「そんな訳無くない?」と感じるのと、「そんなコメント出して何かメリットあるの?」というのが率直な感想です。

あの強い世代の菊花賞馬で、有馬記念ではキタサンブラックに勝利し、前哨戦も一番距離の長い阪神大賞典をチョイスしておいて、ですよ。

どうしても違和感が拭えないというか、今回もしかしたらどこか別の不安要素があるのでは?と勘繰ってしまうんですよね。

私自身「2強」対決を心待ちにしているファンの一人として、思い過ごしであって欲しいとは思うのですが・・・ただ単に2番人気にして欲しいだけだったりして(笑)。

天皇賞春 枠順と調教

続いて、せっかく枠順が発表されたということで、簡単に触れておきたいと思います。

併せて、昨日の夕方に公表された「調教後の馬体重」も載せています。

参考として、前走時の馬体重も(括弧内は当時、前々走との増減)。

注目は「2強」の枠順でしたが、くっきり明暗分かれてしまいましたね。

1~3枠(特に1枠、次いで2枠)に良績が集中しているというのは昨日の記事で見た通りですが、キタサンブラックは見事に2枠③番をゲット。

昨年の1枠①番に比べたらどの枠でも劣るのでしょうが、奇数とはいえこれはかなり良い枠を引いたと言えるでしょう。

武豊騎手もまずはほっと胸をなでおろしたでしょう。この馬は本当に「持ってる」というか、強運の持ち主です。

一方で、まさかの桃帽、8枠⑮番に入ってしまったのがサトノダイヤモンド

サトノにとって痛いのは、前半の折り合いにまだ不安を残す中で、この外枠を引いてしまったことですね。いったん思い切ってゲートを出さず後方から行く手もありますが、そうすると「キタサンマークで行きたい」という当初のプランが崩れてしまいます。

ルメール騎手の技術を考えたら、この枠でもある程度の位置を取りに行った上でなんとか折り合いをつける方向で行くと思うのですが、前に壁を作れずに苦労する心配もあります。

1週目、どのようなポジション、走りでホームストレッチを迎えるのか、まずは大注目です。

そして、キタサンブラックにとって良かったのか悪かったのか判断が難しいのは、逃げると目されるヤマカツライデンが大外⑱番枠に入ったことです。

徹底先行型の同馬のことですから、大外からでも当然ハナを奪いに行くでしょうが、当然入りのペースは速くなります。

これに影響されること無く、大阪杯有馬記念のように2番手でしっかり後続馬群をコントロールできるかどうか。キタサンブラックが2000mGⅠ後の中3週ということもあり、ここも重要なポイントです。

その他の有力馬に目を向けると、まず驚いたのが1枠①番を引いたシャケトラです。

このキャリアで天皇賞に出てくること自体信じられないですが、この馬の今の勢いが絶好枠までも引き寄せてしまいました。

跳びの大きな馬で、短距離やマイルだったら内枠がマイナスになるケースもあろうかと思いますが、長距離戦ですしそんな心配も無いでしょう。

正直人気になるようなら割り引いて、と考えていたのですが、この勢いは無視できないのかなと迷ってきてしまっています。。。

また、3枠⑥番を引いたシュヴァルグランも良いですね。

昨年よりも1列前で、キタサンブラックを見ながらインで脚をためられれば・・・有馬記念ゴールドアクターのように、2強に食い下がるレースができるのではないでしょうか。

そして、そのゴールドアクターは昨年に続いて内枠を得られず。

6枠⑫番とやや外目に入ってしまいました。

昨年1番人気で大敗した汚名を晴らしたいところでしたが、あとは横山典騎手の腕に期待するしかありませんね。

「調教後の馬体重」に関しては、それほど気にして見るものでも無いかとは思いますが、何頭か注目していました。

まずはキタサンブラック

この馬に関しては本当に安定しているというか、大阪杯の時は調教後の場体重544kg→本番540kgでしたので、今回馬前走と同じか、ややマイナスでの出走となるでしょう。

キタサンブラックの馬体重に関しては予想記事で詳細に触れる予定ですが、まずは大きな変動が無さそうということで一安心です。

シュヴァルグランも注目していましたが、こちらもマイナス10kgだった前走とほぼ同じで出走できそうですね。

個人的には、これ位が良いのではないかと思っていたので、いい感じです。

その他、前走やや太め残りだったディーマジェスティは調教後馬体重の時点で前走時よりマイナスになっており、絞ってきているようですし、他にも特段気になるような変化は無さそうです。

追い切りに関しては、特に気になる馬はいませんでした。

キタサンブラックは、さすがに大阪杯の時ほど時計は出していませんが、しっかり乗り込んでいて最終追い切りの動きだけで見れば格段に良くなっていましたし、シャケトラなども、本当に動きは良く見えました。

サトノダイヤモンドに関しても、1週前にしっかり追って最終追い切りが短め・軽めなのはいつも通りで良いとは思うのですが、1週前追い、最終追い切りともに気持ち軽目なのかなと思いました。

レース振りを見ても、阪神大賞典の段階で相当程度仕上がっていたということでしょう。

マイラーズCフローラS簡単回顧

最後に、ほとんど時間が取れなかったので結果の貼り付けとひとこと程度になってしまいますが、先週末の回顧です。

最近GⅠ以外は予想しっぱなしになってしまい申し訳ございません。。。

まずは結果の方を一緒に載せてしまいます。

マイラーズCについては、もうこれはルメール騎手の騎乗につきますね。

作戦だったのかどうか分かりませんが、11頭立てとはいえ大外枠のイスラボニータインコース内ラチ沿いを通って、3~4コーナーではエアスピネルの前方、内のコース取りをするなんてこと、さすがに誰も予想できませんって。

予想通り、スローからの瞬発力勝負と言うエアスピネルにとって苦手なパターンの競馬になりましたが、武豊騎手は上手く坂の下りから勢いを付けて差してきましたし、折り合いももう許容範囲内というか、大丈夫ですね。

斤量差やコース適正を考えると、本番でもイスラボニータ優勢なのかなという印象を受けましたが、どうでしょう。

いずれにしても、ルメール騎手に替わってから2着が続いていただけに、素直におめでとうと言いたいです。

ヤングマンパワーは京都で結果が出せた点は多いに評価できますし、力はあるのですが何とも買い時が難しい馬ですね。。。さすがにGⅠでは要らないかなと思うのですが・・・。

対抗に期待したフィエロは、福永騎手もあまり直線で追っていなかったようですし、不利を与えたり受けたりでチグハグな競馬になってしまいましたね。操縦しにくい状況だったとのコメントもありましたね。

8歳のベテランでもそんな事あるんだなという感じです。たまには走るのが嫌になっちゃったりするんでしょうか。

ブラックスピネルに関しては、今回は奇襲をかけずに正攻法で差の無い4着ですから、やはり力を付けていますね。

プロディガルサンはペースが全てでしょう。東京コースで改めて期待したいと思います。

馬券的には、買い目を絞ったので1番人気-2番人気の馬連でもどうにかこうにか、という感じでした。

そして、フローラS

これも展開と枠順(コース取り)が全てでしたね。

予想通りタガノアスワドがスローで逃げる展開で、2、3、4着は4コーナー3番手までにいた馬たち。

最後は府中の2000mらしく、①番枠を利してインコースで脚をためられたモズカッチャンが鋭い決め手を繰り出して勝利。

ヤマカツグレースは1800mの前走ですら「1ハロン長い」と言われた馬ですから、この展開に恵まれたのと、それでも最後甘くなって差されてしまったのはやはり距離でしょう。

騎乗は完璧だったと思いますし、最後2着も危ないかと思い、ヒヤヒヤしてしまいました・・・。

実質オープン特別という雰囲気のメンバーでしたから、この辺は何が来てもおかしくない状況の中で、やはりホウオウパフュームは人気しすぎていたきらいがありましたね。

フローレスマジックは厳しい言い方をすればこのメンバーでも3着を確保するのがやっとだったという見方も出来ますが、外枠から3番手のポジションを取りに行った戸崎騎手の好騎乗だったと言って良いのではないでしょうか。

ここからどれだけ上積みがあるかですが、本番でもちょっと厳しいかもしれません。

ヤマカツグレースはさすがに2400mは難しいでしょうし、3頭の中ではモズカッチャンが一番期待できそうですが、いずれにしてもオークス桜花賞組を脅かせるような馬は出てこなかったと見ています。

4着のタガノアスワドは、結果論ですがもう少し早めに突き放すような逃げの方が良かったかもしれません。

5着のレッドコルティスは、一瞬良い脚で伸びかけましたがこのペースと枠順ではここまでが精一杯でしたね。

やはり力はあると思いますし、500万はすぐに勝てるでしょう。

それにしても、本命ヤマカツグレースが10番人気、対抗レッドコルディスが11番人気、単穴モズカッチャンが12番人気。(☆レッドミラベルは少しマシで7番人気。)

上位4頭の馬連BOXは全て万馬券。さすがに自分の予想をそこまで信じきることが出来ませんでした(笑)。

もっと買っておけばよかったなー、とかこれ三連単も買えたんじゃね?とか思うところは多々ありますが、毎回そんな事言っていたらキリがないですものね。

3万馬券を本線サイドで的中できたことを素直に喜びたいと思います。

ということで、もう明日からは競馬が始まります。

新潟競馬もスタート、ダービートライアルの青葉賞にアドミラブルが出走するなど明日のレースにも注目ですね。

明日から京都への家族旅行なので余裕があるかどうか分かりませんが、できれば明日も予想をアップしたいと思います。

本日も最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。