こんにちは。
怒とうの東京競馬場・春のGⅠ5連戦が終わり、3週間後の宝塚記念までちょっと一休みムードが漂っていますね。
日本ダービーという競馬界最大のイベントが終わり、何となくフワフワした感じでもう一つGⅠを乗り切って、この週はより一層の脱力感というか、寂しい感じがします。
今週も遅くなってしまいましたが、日曜日に行われた安田記念と、土日の新馬戦を振り返りたいと思います。
安田記念 回顧
さっそく、安田記念から。全馬の着順・着差とペース、通過順です。
※予想記事はこちら
戦前の想定以上にペースも全体時計も速くなった今年の安田記念。
掲示板の着差表示に全て「クビ」が並んだ白熱のレースを制したのは7番人気のサトノアラジンでした。
1着から9着までが0.4秒差と、これは戦前から言われていたとおりの混戦でしたが、スタートから振り返りたいと思います。
④アンビシャスと⑦グレーターロンドンがやや立ち遅れ気味だったのを除いてほぼ横一線のスタート。
共同会見でもコメントしていた通り、ある程度逃げる展開を頭に入れていた⑯ロゴタイプの田辺騎手が、迷いなく先手を奪って内ラチ沿いに馬を誘導します。
その後ろ、内からは③サンライズメジャー、②ディサイファ、外からは⑪ブラックスピネルに⑰ヤングマンパワーが続き、さらに⑤コンテントメント、⑮イスラボニータなど、先団がごった返す感じで進んでいきます。
先団の直後にも①トーキングドラム、⑩クラレントが続き、私の本命馬、⑱ステファノスは中団の外で、内には⑫ビューティーオンリー。
マイルの速い流れに対応しつつ、ハイペースには巻き込まれない好位置にいるなぁ、とこの時は思ったのですが・・・。
グレーターロンドンは中団やや後方で、⑥レッドファルクスと⑭サトノアラジンはさらに後ろ、後ろから4、5番手。
好スタートからしばらくは先行馬群の中にいた⑧エアスピネルは、ペースが速いと見たか、後ろから3番手の位置まで下げます。
今まで比較的好位で我慢させる競馬をしてきただけに、これはちょっと驚きましたね。
比較的縦長にも関わらず前の方に「重心」があるような隊列で3コーナーに入ります。
2番手のサンライズメジャーが3~4コーナー中間辺りで前に並びかけていく積極的な競馬をしたこともあり、800mが45.5秒、1000mが57.1秒。
同じロゴタイプが逃げた昨年が同47.0秒に59.1秒、シルポートがレースを引っ張っていた2011、2012年辺りと大体同じラップですから、先行馬群が一団となってのこのタイムは、結構速い流れだったという理解で良いと思います。
昨年と同様、ロゴタイプは内ラチ沿いぴったりのコースを取り、後続も土曜日のレースとは違ってインを開けずに回って最後の直線に。
昨年と同様、ロゴタイプが後続を突き放して粘り込みを図り、先行各馬は伸びあぐねます。
先行馬群の外に持ち出したステファノス辺りが伸びかけたところ、さらに外からビューティーオンリー、大外サトノアラジンが、内からはグレーターロンドンが伸びてきます。
残り200mを過ぎても3馬身ほどのリードを保ったロゴタイプに今年もやられたか、と思ったところにサトノアラジンがここからもうひと伸びし、さらに大外に持ち出したレッドファルクスもこれらを猛追。
最後はサトノアラジンがきっちり差しきってゴール。
惜しくも最後交わされたロゴタイプが2着、最後は同じ脚色になったレッドファルクスが3着。
以下、9着のクラレント辺りまではほとんど差がなくゴールしました。
このレース、勝ったサトノアラジンはもちろんですが、2着のロゴタイプの頑張りが際立ちましたね。
通過順を見れば明らかなように、4角10番手以降の馬が1~7着を占める中で、異質とも言える4角先頭。
昨年とはまた違った展開で最後まで粘りを発揮したレース振りはまさに「負けて強し」。
昨年より1つ歳をとり、中山記念から3ヵ月半の休み明けとなる7歳馬。
いくら「リピーター」が強いといっても、印すら回りませんでした。
「消した」というよりは「ノーマークだった」に近い感じで、直線はただただ呆然と眺めるしかありませんでした。
お見事。
サトノアラジンは、直線外に出せずに窮屈になってしまった昨年の安田記念、直線であの大きな不利があったマイルCSとは一変、スムーズに大外に出せて能力全開。
ペースや展開、馬場状態も含め、全てが嵌った感じでしたね。
レース後の川田騎手や池江調教師のコメントで、喜びが爆発するというよりも安堵感が前面に出ていたのも印象的でした。
3着のレッドファルクスは、これも驚きました。
個人的に、ダートGⅠでも見てみたいとずっと思っているのですが、この時計でマイルにも対応できてしまったら、もうダートは使わないでしょうね。
4着のグレーターロンドンも見事に消してしまっていた馬でしたが・・・これも、今後に希望を抱かせる内容でしたね。
連勝の勢いで臨んだレースではなく、一頓挫あって万全ではない中で、初めての重賞挑戦がこのGⅠで。
私にはどうやっても買えない馬でしたが、これは今後が楽しみになりました。
レースを見ていたときは全く分からなかったのですが、5着のエアスピネルは、恐らく一番勿体無い競馬になってしまいましたね。
直線に入ってからずっと前が開かずに内と外を行ったり来たり。
やっと前が開いたのが、ブラックスピネルがズルズル後退していった残り200m余りの地点で、そこから猛然と追い込むも、脚を余らせまくってゴール。
(残り400mくらいの地点で、内から2頭目のトーキングドラムとディサイファの間を突く選択肢もあったように見えたのですが、窮屈になりそうな予感がしたのか、ロゴタイプが垂れて詰まるに違いないと思ったのか。武豊騎手に聞いてみたいところです。)
ただ、この半年で折り合いの心配はもうほとんど不要になったこと、後ろから進めても切れ負けすることはないという感触を得られたことは大きなプラスと思います。
秋にはこの馬が最も得意とする京都のマイルが待っています。
さすがにこの夏はしっかり休養するでしょうから、また改めて、期待したいと思います。
そして、1番人気を裏切る形で8着に敗れた形のイスラボニータも不完全燃焼なレースとなってしまいました。
前半から激しい先行争いに巻き込まれてしまった感じで、直線も坂下でヤングマンパワーに前をカットされたのを皮切りに、次から次へと内に切れ込んでくる馬に進路を塞がれて、この馬もまともに追えたのはラスト200mほどのところ。
ちょうどエアスピネルと一緒に追い出しに入った形で、VTRで見るとちょっと面白いのですが、もともと瞬発力で勝負するタイプではなく、ああなると力は発揮できません。
全体として、ロゴタイプが演出した淀みないペースによって各馬の底力が試されるレースになった一方で、実力をフルに発揮できた馬とそうでない馬との差が出てしまった、そんな印象の安田記念となりました。
私の本命馬、ステファノスも決して悪い内容ではなかったのですが、もうちょっとスローで中距離馬でもついていける流れを想定していたので、この時計だとさすがに厳しかった感じでしょうか。
予想としては、清々しいほどの完敗でした。。。
新馬戦 回顧
そして、ダービー翌週と言う事で早くもスタートした2歳戦。
恐らくPOGでも指名したファンが多かったであろうサトノオンリーワンがいきなり登場するなど、個人的に興味深い2日間でした。
土日合わせて4レース、全て芝コース。簡単に振り返ってみたいと思います。
まずは土曜日の阪神5R。
基本、出走順に行きますが、この世代の記念すべき新馬勝ち1号は福永騎手騎乗の1番人気、ケイアイノーテック。
私も単勝勝負馬券はこの馬にしましたが、今年の新馬戦も、福永騎手は安心して買えるみたいですね。
場内実況にもあったように、何と昨年の新馬勝ち1号も福永騎手・平田厩舎のコンビだったらしく、これもグリーンチャンネルで言っていたように、その情報先に教えてくれよって感じですよね(笑)。
(調べたら、3番人気のクロフネ産駒、レッドラシーマでした。)
レースの方は、3~5ハロン目が13.0 - 13.7 - 12.6と緩んで、上がり3Fが11秒台連発といういかにも新馬戦らしい展開を、4番手のポケットから直線難なく抜け出して快勝。
逃げた①ヤマカツケンザンもそこそこ人気だったのでもうちょっと交わすのに手こずるかと思ったのですが、直線入り口で外に膨らんで②ケイアイノーテックのウイニングロードを開けてしまった上に直線はずるずる後退。
やはり記事でも触れたように、芝の瞬発力比べには向かないタイプだと思います。
個人的には、3着の⑧ディバインブリーズは叩かれて、距離でも伸びれば期待できるのではないかと感じました。
あと、惜しかったのは4着の⑥タイセイソニック。
血統から受ける印象よりは芝に向きそうということで、穴で狙っていましたが展開が向きませんでしたね。
新馬でこそ狙えるタイプで2戦目以降はどうかなとは思いますが、一応次走も注目したいと思います。
続いて、土曜日の東京5R。
こちらは、新馬戦としてはそれなりに流れて、差しの競馬になりました。
勝ったのは鋭く伸びた⑫ヴィオトポス。
調教を見て、「ラフィアンにしては仕上がってなさそう」という評価をした私の目が節穴でした。。。
勝ち馬が直線フラフラしていたのに若干影響を受けましたが、それを考慮しても、私が単勝を買っていた2着馬、⑭ブショウは完敗でしたね。
ただ、当然一叩きされた次は注目ですし、1番人気だったもう1頭のダイワメジャー産駒、③ファーマメントも7着とはいえそれほど大きく離されていませんので、まだ見限る必要はないかと思います。
また、比較的前で進めて最後も3着を確保した④ビリーバーも、ローカルコースならばすぐにチャンスがありそうです。
どんどん行きます。日曜日の阪神5R。
このレースも、新馬戦としては非常に速いペースで流れましたが、私が期待した②ディアボレットは逃げ馬をかかり気味に追いかけて直線バッタリ止まる残念なレース。
勝ったのは3番手から良いタイミングで抜け出して最後まできっちり伸びた⑩ヴァイザー。
記事でも触れたように、このノヴェリストという新種牡馬はもう少しダート寄りのイメージだったのですが、見直しが必要かもしれません。
スローの瞬発力比べになった時にどうかというのは未知数ですが、今後も注目です。
勝ち馬以外では、叩いてもっと良くなりそうな2着馬⑪タガノスカイハイ、ペースを考えると良く粘った4着①キムケンロードは今後も楽しみです。
最後に、今週1番注目していた、日曜日の東京5R。
このレースも、新馬戦、しかも府中のマイルということを考えると、なかなか流れてくれました。
タイムも新馬戦としてはまずまずで、現時点での力の差がそのまま出る、レベルの高い決着になったのではないでしょうか。
勝ったのは私も期待していた⑥ステルヴィオ。
やはり見込みどおり、ロードカナロア産駒は短距離路線でかなりの旋風を巻き起こしそうですね。
道中はサトノオンリーワンと同じ辺り、4番手の外を追走。
直線で先行各馬の外に出すと、じわじわ先頭に接近。坂を上った辺りでエンジンがかかると素晴らしいフットワークで抜け出して快勝。
サトノオンリーワンはモレイラが内をすくう「らしい」競馬で2着を確保するのがやっとでしたが、力は見せました。
もしかしたら将来重賞を勝つかもしれない馬が負けたりするのが新馬戦の面白いところですが、この馬も次は大丈夫でしょう。
驚いたのは3着に粘った⑮スプリングマンです。
好スタートから3番手に付けると、直線もしっかり伸びて4着とは6馬身差をつけた3着。
ローズキングダムも新種牡馬ですが、まだまだ現役のキンカメ自身とも、ロードカナロアとも争わなければならない厳しい立ち位置。
実際、初年度産駒数(62頭)も牝馬の質も、ロードカナロアに劣る印象ですが、頑張りました。
ヘニーヒューズ産駒の①ハヤブサレジェンドは4着。
それなりのスピードは見せてくれましたが、まあ個人的に、洋芝以外だとこの産駒は様子見かなという感じです。
こんな感じで、当ブログでは、これから夏競馬にかけて、出来る限り新馬戦の予想⇒回顧をしていく予定です。
どうゆう風にまとめていくのが良いのか、試行錯誤しながらになりますが、種牡馬別の2歳成績や昨年と比較した今年のトレンド等も、出来る限りデータを集めて行きたいと思っています。
次回の更新は、土曜日の予想になると思います。
理想としては、予想記事は前日の夜か当日の朝、早めの時間に、回顧記事は遅くとも月曜日中に、アップしたいとは思っているのですが・・・。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。