こんにちは。
2016年のJRA主催競馬の掉尾を飾る3日間連続開催。
皆様、楽しまれましたでしょうか?
毎年の事ですが、有馬記念が終わると何となく脱力感があるというか、もう終わっちゃったんだなーとしみじみ感じてしまいます。
まさに「祭りのあと」ですね。
その「競馬のお祭り」、有馬記念。
ゴール前は手に汗握る素晴らしいレースでした。
こちらの予想記事で、簡単に言えば「スポーツとしての競馬を楽しむのがダービー・ジャパンカップで、ギャンブルとしての競馬を楽しむのが有馬記念」という趣旨のことを書いてしまったのが恥ずかしくなるくらい、最高の勝負を見せて頂きました。
さっそく全馬の着順からです。
見事に1番人気→2番人気→3番人気での決着となりましたが、驚くべきは「サトノダイヤモンドが1番人気になっていたこと」でしょう。
想像以上にサトノダイヤモンドのポテンシャルに期待したファンが多かったと見るべきか、想像以上にキタサンブラックの「馬券嫌われ力」が強かったと見るべきか。。。
私自身サトノダイヤモンドを本命にしていましたが、ちょっと予想外でした。
注目されたスタート、大方の予想通り、⑦マルターズアポジーが好スタートから先手を主張します。
①キタサンブラックも、いつものように好スタートから先行して行きますが、そこで競り合いになる心配が必要ないくらい、外目からマルターズアポジーが一気にハナに立ってリードを広げて行く形で、これはキタサンブラックにとって良かったと思います。
実質的にはキタサンブラックが後続を引き連れるような格好で、その直後にはこれをマークするように②ゴールドアクター。
その後ろには⑩アドマイヤデウスと⑯マリアライトが外から上がり、内から⑤サムソンズプライド、真ん中⑧ミッキークイーン辺りまでが好位集団。
さらに差が無くインコースに④ヤマカツエース、外に⑪サトノダイヤモンドが続いて最初の3~4コーナーを回っていきます。
ヤマカツエース、サトノダイヤモンドの1列後ろにはインに潜り込んだ⑮アルバート、⑥サウンズオブアース、⑭シュヴァルグラン、⑫サトノノブレス辺りが一団で追走。
出遅れた③ムスカテール、⑬デニムアンドルビー、⑨ヒットザターゲットは後方から追走し1週目のスタンド前を通過しますが、ここで早くも動きがあります。
逃げ馬と2番手のキタサンブラック、3番手のゴールドアクターがある程度の間隔を保って追走する中で、先団が縦長になり、中団でヤマカツエースとミッキークイーンの外を走っていたサトノダイヤモンドの前に壁がなくなります。
ここで、戦前から「キタサンブラックをマークしていく」と公言していたルメール騎手が有言実行します。
1コーナーから2コーナーにかけて一気にポジションを押し上げ、向こう正面に入ったところでは3番手、キタサンブラックをマークするような位置まで上がって行きます。
この瞬間、思わずテレビの前でおおー!と声を上げてしまいました。
恐らく武豊騎手も、すぐ後ろにいた吉田隼人騎手も、同じくらい驚いたのではないでしょうか。
ちなみに1000m通過が1.01.0。昨年(1.02.4)よりやや速いものの、逃げたマルターズアポジーが後ろを1~1.5秒程度は離しており、キタサンブラック以下は昨年とほぼ同じペースだったと考えて良いのではないでしょうか。
JC同様決して速いペースではなく、このままマイペースで逃がしてはならないという思いもあったのではないかと思います。
実はこのあと勝負どころまで、ルメール騎手はもう一度脚を溜めるようにやや下げるのですが、一瞬キタサンブラックに並びかけたこの動きが、勝負を決める上で重要なポイントになったように思います。
ルメール騎手につられるようにして同枠で同じ厩舎・馬主のサトノノブレスやシュヴァルグランもポジションを押し上げ、サトノダイヤモンドが抑えた代わりに、今度はサトノノブレスが外から3番手に上がって行きます。
武豊騎手はレース後に「あれが(ノブレスに突かれたのが)痛かった」というようなコメントを残していましたが、こうして改めて見てもそれ単体では大したプレッシャーでは無かったはず。
あれだけのベテランジョッキーがそんな風に感じてしまったのは、向こう正面に入った時にルメール騎手が並びかけてきたあの動きがあったからではないか、そんな気がします。
(これら一連の動きがチームプレーとして予め決められていたことなのかどうか、私には分かりません。考えられることとして、オプションの一つとして話し合っていた可能性は十分にあると思いますが、どちらかというと展開・流れの中で起きた事という印象を私は受けました。)
いずれにしても、それらの動きもあり、武豊騎手は3コーナー~4コーナーにかけて早めにマルターズアポジーを捕まえにかかり、直線に入った時には先頭に踊り出ます。
終始インコースのポケットを進んでいたゴールドアクターもそのすぐ後ろで手応え十分。
吉田隼人騎手は昨年と全く同じようなイメージでレースを進めていたと思います。
違ったのはキタサンブラックが古馬になりスケールアップしていた点と、素晴らしい瞬発力を持った強い3歳馬が出ていたこと。
サトノダイヤモンドも、2頭の1馬身後ろ、前を射程圏に捉えてコーナーを回ってきます。
私の対抗馬シュヴァルグランもそのさらに外から追い上げますが、この日の中山芝コースは、ここを通って追い込んできた馬が伸びない馬場状態。
実際、残り200m地点では手応えが無くなって内から差してきた馬に伸び負けしてしまいます。。。
レースは最後の直線、いつものように驚異的な粘りを、そして勝負どころで11秒台のラップを出せる素晴らしい瞬発力を見せるキタサンブラックがゴールドアクターを突き放し、逃げ切るかと思われたところで、一度は2頭から離されてしまったサトノダイヤモンドが坂を登りきったところでゴール前急追します。
最後は間にゴールドアクターを挟んだ外から、並ぶ間もなく一気に交わし去ったところでゴール。
まさに計ったような差し切り勝ちでした。
このレースに関しては、上位3頭が抜けていましたね。
馬券的には、馬郡を縫ってインコースから追い込んできた特注馬④ヤマカツエースが来てくれれば良かったのですが、ちょっと差がありました。
有馬記念なので、やはり馬券的な妙味も欲しかったなあというのが本音ではありますが(笑)、最後ゴール前は思わず大きな声が出るくらい、興奮する素晴らしい勝負を見ることが出来ました。
これはこれで、気分の良い終わりなのかなと思います。
(年度代表馬はどうなりますか。。。)
いつも思うのですが、有馬記念を3歳馬が勝つと、なんとなく明るい気持ちになります。
春先のレースではいつも最後の直線フラフラしていたサトノダイヤモンドも、今回は力強く坂を駆け上がり、真っ直ぐにゴールまで駆け抜けていて、本当に力が付いたのだなと実感します。
ただ、この結果でサトノダイヤモンドがキタサンブラックを超えたのかと言われれば、答えは「ノー」でしょう。
記事でも触れたように、やはり古馬がJCにピーキングを持ってきた上で有馬記念でもベストパフォーマンスを見せるのは難しいということです。
サトノダイヤモンドが4歳の秋を迎え、本格化した時、さらに両馬が最高のコンディションでぶつかったときに本当の雌雄が決するのであって、その舞台が凱旋門賞であれば、夢のような話だなと思います。
どうか両馬とも無事に、「その時」まで順調に行って欲しいと切に願います。
馬券的にも、この馬券で勝負されていた方はおめでとうございます。
こうゆう馬券を決め打ちで狙える方は本当にすごいなあと思うのですが、私には無理で・・・今回、馬連の投資額=払戻し額(ぴったり、100円単位でイコールです)という快挙を成し遂げてしまいました。。。
3連単が当たったのでどうにかプラス収支にはなったのですが、安かったですしね・・・東京大賞典でもう一度頑張ります(笑)。
さて、「真田丸」が終わり、「逃げ恥」が終わり、有馬記念まで終わってしまいました。
この先しばらく何をすれば良いのか分からない感じですが、幸い競馬ファンには東京大賞典があります。
このブログも、香港レポートの第2弾や今年の競馬の振り返りなど、年末~年始にかけても定期的に更新する予定ですので、そちらも宜しければご覧下さいね(笑)。
もちろん、東京大賞典の予想も当日アップ予定です。
それでは、本日も最後までお読み頂き、誠に有難うございました。