人生は競馬と共に

中央競馬の新馬戦・重賞を中心に、競馬について気ままに書いていきます。

【重賞回顧】第53回函館記念 やはり今年も荒れました。

おはようございます。

 

先週末唯一の重賞競争となった第53回函館記念。

お昼頃、一度は止みかけていた雨が午後に入って激しさを増したことで、急速に馬場が悪化。

レースの時間には止んでいたものの、重の巧拙が問われる、時計のかかる馬場になりましたね。

 

「今年は比較的上位人気馬で堅いのではなかろうか」、なんて書いてしまったのが何かのフラグになってしまいましたか・・・

やはり今年も「荒れるハンデ重賞」の面目躍如(?)とも言えるような結果となりました。

 

※予想記事はこちら

 

 

 

 

 

 

 

ほぼ揃ったスタートから、ダッシュが良かったのが内から④ケイティープライド、⑦マイネルミラノ、⑩ステイインシアトルに外から⑭タマモベストプレイと⑮ヤマカツライデン。

予想記事でも触れたように、逃げタイプが揃ったこともあるのか、はたまた雨の影響を探り探りなのか、各馬何が何でも逃げてやるぞ、というよりは周りの出方を伺うようなホームストレッチでの先行争いでしたが、その中では外の2頭、タマモベストプレイの吉田隼人騎手とヤマカツライデンの池添騎手は明確にポジションを取りに動いてきました。

 

ヤマカツは宣言通りですし、過去のレース内容からも何が何でも逃げる一手と思っていましたが、他にも前に行く馬が複数いる中で、タマモベストプレイのこの動きには正直驚かされました。

一瞬、ヤマカツに譲らずこのまま競ってしまうんじゃないかと思ったほどでしたが、流石にそんなことにはならず。

首尾よく2頭で抜け出してインコースに馬を誘導し終えると、吉田騎手の方は2番手に控えます。

 

そして、もう1頭予想外だったのが⑬パリカラノテガミで、内でマイネルミラノとステイインシアトルがけん制しあっている間に外からこの2頭を交わし、さらに逃げるヤマカツライデンを追いかけて行きます。

1コーナーに入った段階で先頭ヤマカツの2番手パリカラノテガミ、インのポケットの位置にはタマモベストプレイ。

逃げ馬3頭の序列だけ考えていた私にとって、これは全くの予想外でした。

 

しかも、これだけ外枠の馬たちが先手を取ったにも関わらず、縦長にならなかったというのも想定外でした。

上記のレースラップを見ても、さすがに2ハロン目に11.1秒というラップが記録されているものの、ちょうど1~2コーナーで12.4-12.6とすぐにペースが落ち着き、息の入る展開になりました。

前に行った3頭の操作性の高さと、急激な馬場の悪化で、各ジョッキーがその影響を探り探りしながらの出だしだったことが要因でしょうか。

 

「ヤマカツライデンが大逃げの形で、ステイインシアトルが実質的な逃げポジション、それをマークする3番手がマイネルミラノ」

というのが私の戦前の予想でしたから、もう全然間違ってましたね。。。

 

 

さて、1~2コーナーでのポジションに戻ると、タマモベストプレイの外にマイネルミラノ、3列目のインにスタートが良かったケイティープライド、その外にようやくステイインシアトル。

武豊騎手はスタート直後から無理に逃げはしない構えでしたが、さすがにこれは作戦と違う形だったのでしょう。

道悪ということもあって、何だかキタサンブラックの宝塚記念を思い出してしまうような、消極的な競馬になってしまいましたね。

 

この2頭の間に入ったのが⑥アングライフェンで、これは私が想定していたよりも少し前、馬群の真ん中の動きにくそうなポジションに収まります。

1番人気の①サトノアレスは、ケイティープライドの後ろですから4列目のインという表現になりますでしょうか、インでじっくり脚を溜める構え。

 

そして勝った⑫ルミナスウォリアーはその外、馬群の一番外側でステインシアトルの後ろ、内のアングライフェンをマークするような位置にいました。

その直後には⑪ツクバアズマオーと⑨スーパームーンがいて、1馬身半ほど切れた後方に内から③ナリタハリケーン、②ダンツプリンスに⑯サクラアンプルール、最後方に⑧カムフィーと⑤レッドソロモン。

 

向こう正面に入っても淡々としたペースでレースが流れ、やはり3コーナーあたりから徐々に動きが出ます。

これは予想していた通り、マイネルミラノが早めに動いてヤマカツライデンに並びかけるように4コーナーへ。

 

アングライフェンも手応え良くその後ろまで追い上げますが、それを上回る手応えだったのがルミナスウォリアー。

アングライフェンにとっては上手く逃げ馬の後ろまでポジションを上げたのに、外から一気に来られて忙しくなってしまったように見えました。

 

直線に入った時には、完全に外からルミナスウォリアー先頭、2番手アングライフェンの体勢。

この2頭のマッチレースになりそうな手応えでしたが、残り200m辺りで外のルミナスウォリアーがアングライフェンを競り落として抜け出し。

 

2番手争いはアングライフェンが粘るところ、4コーナー手前から必死に押しながら追走していたタマモベストプレイが直線外目に出して良い脚で迫ります。

さらに最内ではしぶとくヤマカツライデンが盛り返してきて2着争いに加わってきました。

 

さらに、ケイティープライドもタマモベストプレイの外から猛然と追い込んできて2着争いは大接戦に。

ルミナスウォリアーは1 1/2馬身抜け出す快勝でしたが、横に4頭並んだ2着争いを制したのは、外から2頭目のタマモベストプレイ。

最内のヤマカツライデンが最後差し返して3着に入り、悔しい4着にアングライフェン、5着が差し届かなかったケイティープライド。

 

1-2着こそ差がつきましたが、ハンデキャッパーがガッツポーズしたくなるような、横一線の白熱した2着争いでしたね。

そして、この4頭の直後に①サトノアレスと③ナリタハリケーン。

 

人気どころでは、ステイインシアトルがブービー15着、私の本命馬ツクバアズマオーも見せ場なく10着、最後失速したマイネルミラノが11着となりました。

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

このレースに関しては、とにかくルミナスウォリアーが強い競馬をしましたね。

あれだけの手応えで勝負どころから仕掛けていけるのですから、雨や展開もプラスに働いたのでしょうし、状態も良かったのでしょう。

確かに鉄砲実績も抜群な同馬なのですが、もともともう一押しが足りないタイプで、新聞に「脚部不安放牧」とかって見ると、頭からは狙いにくかったというのが正直なところだったのではないでしょうか。

お見事でした。

 

その他の上位場も、全体的に「切れる脚はないけどバテずにしぶとく脚を使える」タイプの馬が来たなぁという印象です。

特に、スタミナ溢れる長距離馬という印象のタマモベストプレイは個人的に完全ノーマークでした。

 

前述した吉田隼人騎手の好プレーに、スタミナ比べになった馬場・展開も向いたのでしょう。

2列目インのポケットのポジションでじっとして、勝負どころでも速い脚は無いながらもインを通って追い上げ、直線では先行馬の外に持ち出して鋭く追い込む、本当に良い競馬でしたね。

やはり道悪の影響があったか、56キロ以上の馬が掲示板を外す中で、その意味でも価値ある2着でした。

 

3着のヤマカツライデンについても、楽に先手を取れると見るやマイペースの逃げに持ち込んで、ラストも長くしぶとい脚を使って驚異的な粘りを見せました。

結果論としては、4着のアングライフェンが早仕掛けだったということになるのかもしれませんが、一度は完全に交わされながらもインから差し返すのですから素晴らしいです。

 

惜しかったのは5着のケイティープライド。

3~4コーナーではインを回して、直線で外に持ち出すロスの無い競馬でしたが、ペースが思ったより流れなかったのが痛かったでしょうか。

昨年はもう1列前で競馬ができていたので、その分の差でしょう。やはり適正は高いことを改めて証明しました。

 

同じようなことは6、7着のサトノアレス、ナリタハリケーンにも言えて、あの流れでは勝ち負けまでは難しかったということでしょう。

私が本命にしたツクバアズマオーなどは、勝ち馬とほぼ同じ位置にいたのですが、勝負どころで全く反応がありませんでした。

こちらも休み明けでしたが、状態面なのか、馬場なのか。

なんにせよ完敗でした。。。

 

サマー2000シリーズの第2戦に位置づけられていて、年によっては札幌記念にもつながるレースではあるのですが、今年に関してはどうでしょう。

ルミナスウォリアーは新潟記念と札幌記念両睨みとのことですが、今の状態を維持できれば、楽しみです。

 

 

 

さて、今週末は日曜日に中京記念と函館2歳S、2つののGⅢレースが組まれています。

最初の2歳重賞ということで、函館2歳Sについては週中に展望記事も上げる予定です。

(その前に、土日の新馬戦の回顧記事ですね。)

 

それでは、私は今日も仕事ですが、お休みの方は良い連休最終日をお過ごしください。

 

最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。