人生は競馬と共に

中央競馬の新馬戦・重賞を中心に、競馬について気ままに書いていきます。

【回顧】先週末の3重賞 札幌・小倉両2歳Sを中心に。

こんにちは。

 

今週末の登録を見ていて、GⅡレースとは思えないセントウルSの酷いメンバーに目眩がしそうですが、今週末の予想より前に先週末の振り返りですね。

今日はまず、土日の3重賞の振り返りをしていきたいと思います。

 

と言ってもあまりの難しさに予想をパスしてしまった新潟記念は結果の紹介程度で、札幌・小倉の両2歳Sを中心に回顧します。

盛り沢山ですので、早速参りたいと思います。

 

※土曜日の予想記事は→こちら

※日曜日の予想記事は→こちら

 

 

◆ 第52回札幌2歳S 回顧

 

 

 

まずは土曜日に行われた2歳重賞、札幌2歳Sからです。

予想記事でも触れたように、札幌で新馬勝ちした素質馬が出てこなかったことで、洋芝の函館で新馬勝ちをした馬や札幌で未勝利戦を勝ち上がった馬、あるいはメンバーが手薄と見て参戦してきた他場で勝ち上がった組で混戦ムードだったこの1戦。

勝ったのは「他場勝ち上がり組」、素質が評価されて1番人気に支持されていたロックディスタウンでした。

 

2着が東京デビュー⇒札幌未勝利勝ちのファストアプローチ、3着はホッカイドウ競馬のダブルシャープということで、バラエティーに富んだ結果になりましたね。

開催最終週の非常に時計がかかる馬場で、勝ち時計は1分51秒4と平凡でしたが、スタートから振り返りたいと思います。

 

さすがは(マツカゼ以外)勝ち上がってきた馬たちという感じで、⑨ロードトレジャーがやや立ち遅れ加減だった他はきれいなスタートを決めましたが、まずハナを主張していったのは外から⑫サージュミノル。

大方の予想通りの展開で、内から出脚が良かった⑤ロジャージーニアスと、その外並びかけるように⑬マツカゼが2番手で1コーナーに入っていきます。

 

私の本命馬、⑭ファストアプローチは大外枠からどう乗るかに注目していましたが、内の各馬があまり出していかなかったのもあり、⑥コスモインザハート、②ヴィオトポス辺りと並ぶようにして6番手でコーナーに飛び込むと、向正面に入る頃にはロジャージーニアス、マツカゼに続いて3番手の外まで無理せずに上がっていきます。

ちょうど札幌記念のエアスピネルみたいに中途半端な位置で外々を回されるのは嫌だったのですが、序盤のポジション取りとしては申し分ない形で入りましたね。

 

1番人気の⑪ロックディスタウンも積極的に前に付け、ヴィオトポスと並んで6番手の外。

先行集団の一番後ろで、前の様子を見ながらじっくり進めます。

 

その後ろ、ちょうど中団の位置に①シスターフラッグと④カレンシリエージョで、直後に内から③ミスマンマミーア、⑧ディバインブリーズ、そして⑩クリノクーリング。

これは作戦だったのか、意外と後ろから行きましたね。

後方は出遅れ気味だったロードトレジャーに、最後方待機の⑦ダブルシャープという隊列で向こう正面を進みます。

 

前半1000m通過が1.02.4ということで、普通ならスローペースなのですが、外枠の各馬が前にいったことと、結果を見ても前半は後方にいた馬たちが比較的上位を占めたことから、実際には少なくとも平均ペース、もしかするとやや速めだったと言えるかもしれません。

残り3ハロン地点で早くも逃げたサージュミノルが苦しくなると、マツカゼとファストアプローチが外目を回りながら進出し、ロックディスタウンもその直後に付けて4コーナーを回っていきます。

そして驚いたのはさらにその外、最後方にいたダブルシャープが3コーナー手前から一気の捲りを見せ、ロックディスタウンの直後まで進出してきます。

 

ファストアプローチが良い手応えでマツカゼを交わし、先頭で直線を迎えると必死に粘り込みを図りますが、外からこれを捉えにかかったロックディスタウンが残り100mで先頭に立ち、1番人気に応えて先頭ゴール。

新種牡馬・オルフェーヴルに見事な産駒初重賞制覇をプレゼントしました。

 

最後、大外から伸びてきたダブルシャープに迫られてヒヤヒヤしましたが、抜かされたあとも必死に粘ったファストアプローチがクビ差の2着、アタマ差の3着に地方馬ダブルシャープで、この3頭が最後は抜けていましたね。

1 3/4馬身切れて、4~7着はほとんど横一線でしたが、中団からスムーズに進めて前3頭を追い上げたシスターフラッグが4着、その内からしぶとく脚を伸ばしていたコスモインザハートが5着、最後の伸び脚は一番目立っていたクリノクーリングが6着で、馬場の悪い最内から一瞬鋭く伸びかけたミスマンマミーアが7着。

私は今回、地方馬は予想上「消し」にしてしまったのですが、2頭とも見せ場たっぷりの好レースを見せましたね。

 

勝ったロックディスタウンに関しては、もうこれは凄いの一言です。

デビューたった2戦ですが、

ワンターンの左回り、直線が長い新潟の芝1800mとコーナー4つの右回り、直線が短い札幌の芝1800mと。

新馬戦らしい超スローからの瞬発力比べのレースと、重賞でやや前掛かり、持久力が試されるタフなレースと。

時計が出る、軽い新潟の芝と、良馬場でもかなり時計がかかる重たい札幌の洋芝と。

これだけ真逆とも言える能力を示してくれました。

 

しかも新潟デビュー→天栄での調整→札幌に移動してきて1本だけの追切という2歳牝馬には厳しい日程で結果を出したのですから、相手関係は置いておいてもこれは本当に素晴らしいと思います。

 

あとは距離に対する融通がどこまできくか。

順調に行けば牝馬ですし桜花賞には出るのでしょうから、この秋は阪神JFを目標にするのか、中距離路線で牡馬相手のホープフルSもありえるのか。

そんな事を考えてしまうくらい、現時点ではこの世代の牝馬戦線の主役級と評価して差し支えないでしょう。

 

新馬戦がどんなに素晴らしくても2戦目が期待はずれであることも多く、逆に新馬戦に負けたり平凡な勝ち方だったりしても2戦目、3戦目と変わり身を見せて強くなっていくことも多いですが、この馬に関しては「新馬戦」、「2戦目」ともに100点満点ですね。

今後のローテーションはゆとりを持って組めると思いますので、とにかく順調に行ってほしいです。

 

2着のファストアプローチは、やはり見込んでいたとおり洋芝適性で頑張った印象でしたね。

基本的に逃げ・先行馬が厳しい流れだったと思うのですが、4コーナーでの手応えは抜群で、一瞬夢を見ました。

予想としては2着に負けてしまったので残念でしたが、最後も2着を死守してくれましたし、よく頑張ったと思います。

 

3着のダブルシャープも、タワーオブロンドンに勝ったのはやはり伊達ではありませんでしたね。

こんな厳しいローテーションで、あんなに強引な競馬でよく馬券圏内に来たなぁと感心してしまいますが、この時期はやはり地方馬を押さえて置かなければならないということですね。

この馬に印が回らず、三連複を取り損なったのが馬券的には残念でした。

 

クリノクーリングは、やや不安説もあったようですがやはり力がありますね。

レースもやや後方から末脚を伸ばす形で、最後は脚を余してしまっていたのが勿体ないようにも映りましたが、この辺りは状態との兼ね合いもあったのでしょう。

 

馬券的にも、○→◎の順番ではありましたが、夏競馬の最後にようやくまともな的中で安心しました・・・。

 

 

第37回小倉2歳S 回顧

 

続いて、日曜日の小倉2歳Sを振り返ります。

まずは全馬の着順・着差からです。

 

 

 

私が重い印を打った4等が1、3、5、7着と1頭置きに並んで、間に全く印がないということで、何となくキレイな並びだなぁなんて思ってしまいましたが(笑)、こちらは残念ながら馬券はダメでしたね。

新馬戦で1分8秒台を出したモズスーパーフレアが1番人気7着と人気を裏切り、バーニングペスカも差す競馬で頑張ったものの3着。

この日の1R、2歳未勝利戦でアンヴァルが出した1.09.0よりも遅い1.09.1という勝ち時計ということで、率直に言って期待はずれだったなぁという印象でした。

 

このレースもほぼ揃ったスタートを切りますが、⑯スーサンドンがやや後ろから。

一番良いスタートを切ったのは武豊騎手の⑰アサクサゲンキ。

そこから無理なく先行態勢を取ると、内から逃げると目されていた④フローラルシトラスがハナを主張し、その外に⑪モズスーパーフレアが必死に押さえながら2番手。

3番手が⑤オーロスターキスと外に並ぶようにしてアサクサゲンキ。

差がなく⑬ルリハリと⑱ジュンドリームが続いて、この辺りまでが先行集団。

 

以下、⑭アイアンクロー、⑮ナムラバンザイ、③テイエムスグレモン、⑥ニシノダンテが追走して、⑨ヴァイザーと⑩バーニングペスカはその後ろ。

この日は差す競馬を選択します。

 

前半3ハロンは11.8 - 10.2 - 11.3で33.3秒。

どうしても比べてしまいますが、1Rでラブカンプーが刻んだ34.0秒よりも速い、これはハイペースだったと言って良いでしょう。

 

そんなハイペースの中、1番人気のモズスーパーフレアは、終始2番手で力みながら走っていた感じで、逃げ切り勝ちした新馬戦からの違いに馬が対応できなかった感じでしたね。

一方で、勝ったアサクサゲンキは2走前に2番手から押し切る競馬を経験していたように、外目から同じ音無厩舎の1番人気馬を目標に折り合いもスムーズ。

4コーナーから最後の直線に向いたところで馬場の良い大外に持ち出し、モズスーパーフレアに並びかけたところでもう勝負ありという感じでした。

 

外からは浜中騎手の⑭アイアンクローが伸びてきますが、ラストまでしっかり頑張って1 1/4馬身差を付けた快勝。

予想記事でもちょっと触れましたが、武豊騎手の手綱捌きが冴え渡った、その意味では好レースでしたね。

武豊騎手、和田騎手の乗り替わりが何とも釈然としなくて半信半疑だったのですが、結局は武豊騎手が乗った(選んだ?)アサクサゲンキを買っておけば良かったということでしたね。。。

 

ちょっと話が逸れてしまいますが、前述したこの日の1R。

抽選を通れば小倉2歳Sでも重い印を打とうと考えていたラブカンプーが負けてしまったのは驚きましたが、このレースも勝ったのは武豊騎手のアンヴァル。

この日はスタートを決めると、ラブカンプーをぴったりマーク。新馬戦で一緒に乗って強さは知っていたでしょうから、早めに2番手から前を突っつく非常に嫌らしい騎乗で、見事最後に交わして1着ゴール。

もちろん、その騎乗に応える馬の強さがあってこそではありますが、小倉リーディング争いにも最後食い込んできて、大いに存在感を見せてくれました。

(それにしても、これだけレベルの高いレースを見せながらバーニングペスカ、アンヴァルと強い馬の2着続きのラブカンプーは運が無いですね・・・)

 

話を戻しますが、2着にはアイアンクローが入り、こちらは1番人気を裏切る形の3着だったフェニックス賞を使い、変わり身を見せてくれましたね。

(というか、今回はしっかりそつないレースが出来たという方が正確かもしれませんが。)

実はこの馬、追切りが今一つでもしかしたら調子落ちなのかな、と思い無印にしてしまったのですが問題ありませんでした。

 

そして3着には武豊騎手に乗ってもらえなかった(?)バーニングペスカ。

この日は完全に勝負を度外視したのかどうかは分かりませんが、差す競馬を試みると決めていたようですね。

道中の折り合いも全くスムーズとは言い難い感じだったのですが、それでも最後3着に入るあたり、やはり力はあるというところを示してくれました。

馬券は全くダメだったこのレースでしたが、かろうじてこの馬の複勝だけ、ちょっと払い戻しがあって嬉しかったです(笑)。

 

4着以下のヴァイザー、イイコトズクシ、ペイシャルアスと後方待機勢が軒並み上位に食い込んできたところから、よりアサクサゲンキの強さが際立ったと評価するべきか。

この流れでこのタイムだったら、何かが差してきて8秒台の決着にならなければならなかったと考えるべきか。

何とも難しいところですね。。。

 

モズスーパーフレアにしても、本音を言えばアサクサゲンキにもっと食い下がって欲しかったところですが、懸念していた中1週で「見えない疲れ」があったのでしょうか。こちらは残念ながら「2戦目」でパフォーマンスを上げることはできませんでした。

馬体減りもなく、うまく調整出来ていたように見えたのですが、残念な結果となってしまいました。

 

今後に向けた評価という観点では、ちょっと様子を見たいなぁという、そんな印象の小倉2歳Sでした。

 

 

第53回新潟記念 回顧

 

最後、予想をパスした新潟記念については結果と簡単なコメントのみで。

こちらもまずは、全馬の着順と着差から。

 

 

 

サマー2000シリーズ最終戦ということで、函館記念を勝った②ルミナスウォリアーと小倉記念を勝った①タツゴウゲキが仲良く1枠に入ったこのレース。

タツゴウゲキが①番枠から積極的なレースを展開して押し切り勝ち、見事2017年サマー2000シリーズの優勝を決めました。

 

17頭立ての大外⑰ウインガナドルと最内①タツゴウゲキが1番手、2番手という面白い形で進み、⑦カフジプリンス、⑩ソールインパクト、⑪アストラエンブレムが続きます。

結果的に、この辺りまでの5頭中、ソールインパクト以外の4頭が1~4着したように、このレースも関屋記念や新潟2歳Sと同様、前残りになりましたね。

 

人気どころでは⑫マイネルフロストもアストラエンブレムの直後で進め、⑤ロイカバードもその内の好位追走。

やや立ち遅れ気味のスタートが痛かった②ルミナスウォリアーは10番手辺りのインコースを追走、2番人気の⑬トーセンバジルは後方2~3番手で末脚に賭けます。

 

1000m通過が59.0秒ということで、メンバーと馬場状態を考えたら平均ペースかなと思いますが、この後3~4コーナーにかけて12.3秒-12.0秒と緩んだことで、前有利の流れになりましたでしょうか。

直線に入って、早めに外からウインガナドルを交わして先頭に立ったタツゴウゲキが、最後までしぶとく伸びて粘りきり勝ち。

秋山騎手にとっても、代打騎乗で勝った前走からの継続騎乗で重賞連勝と、見事にラッキーを活かし切りましたね。

 

その前走、落馬負傷で手放した形のデムーロ騎手のアストラエンブレムが2着というのも何だか因縁めいたものを感じますが、こちらは最後休み明けの分とハンデ差もありましたか。

前走、前々走に続いて僅差の2着でしたが、この馬もGⅢならいつでもチャンスがありそうですね。

 

前に行った組が上位を占める中、惜しかったのは5着のフルーキーと7着のトーセンバジル。

関屋記念と同様、この辺りは展開のアヤとしか言いようがなく、着順は度外視で次走改めて期待したいところですね。

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

 

ということで、夏競馬の終わりを締めくくる土日の3重賞、札幌・小倉両2歳Sを中心に振り返りました。

振り返ってみても「難しかったなぁ」という例年通りの感想しか残らなかった夏競馬でしたが、皆様は如何でしたでしょうか。

 

できれば明日から明後日の朝にかけて新馬戦の振り返りをして、週中にはここまでの新馬戦データもまとめたいなと考えています。

 

 

本日も、最後までお読み頂き誠にありがとうございました。