人生は競馬と共に

中央競馬の新馬戦・重賞を中心に、競馬について気ままに書いていきます。

新馬戦の除外・優先出走権等についてまとめてみました。

f:id:umassy:20180205092010j:plain

こんばんは、umassyです。

 

今日は名古屋に日帰り出張だったのですが、名古屋ではお昼すぎから雪がパラツキはじめまして、降ったりやんだりしていたのですが夕方から本降りに。

なんだか一昨日の東京みたいだなぁと思っていたら、なんと帰りの新幹線が雪の影響で1時間近く遅れて発車。。。

 

美浦トレセンでも月曜日の大雪で一部コースが使えなかったりと影響が大きいようですが、東京競馬場も、そして今週末が開催最終週となる中京競馬場も、今週末は少なからず雪の影響を受けた競馬開催になりそうですね。

 

さて、今日は新馬戦の優先出走に関してルールをまとめておきたいと思います。

今年に入ってから予想記事でも触れていた内容でもあり、以前からまとめなければと考えていたのですが、ようやく時間が取れました。

 

 

新馬戦に出走する馬の決め方

まず最初に結論から書いてしまいますね。

新馬戦にフルゲート頭数を超えた頭数が登録した場合には、以下の手順で出走馬を決めます。

  1. 全ての登録馬から抽選で5頭を抽出
  2. それ以外の馬で、抽選により除外された回数が多い馬から順に出走
  3. 除外回数が同じ馬が複数いる場合には、抽選で出走馬を決定

ただし、最後に除外されてから2ヶ月以上経過してしまうと、上記2番に規定されている権利は失ってしまいます。

 

具体的に例を挙げて考えてみましょう。

除外が多いのは冬場のレースなので、フルゲートは16頭、登録馬はちょうど倍の32頭と仮定します。

例1 「権利1」の馬が10頭、今回初投票の馬が22頭の場合

図解するとこんな感じです。

赤い丸で囲まれた馬が、各ステップで出走確定した馬たちです。

f:id:umassy:20180124221901p:plain

最後の抽選で落ちてしまった16頭は、翌週以降に「権利1」を持って登録するか、同じ週でフルゲート割れしている別の新馬戦に再投票することになります。

例2 「権利2」の馬が4頭、「権利1」の馬が16頭、今回初投票の馬が12頭の場合

f:id:umassy:20180124223307p:plain

はてなブログは図の貼り付けが楽だなぁ(*´∀`)

この場合、権利1で抽選に漏れた5頭は「権利2」を持って翌週以降に登録、権利なしで最初の5頭に選ばれなかった10頭は、「権利1」を持って翌週以降に登録、もしくは同じ週でフルゲート割れしている新馬戦に再投票ということになりますね。

最初に5頭無作為に選ぶ理由

もしもこのステップが無く、ただ単に権利の数だけで出走馬が決まるとしましょう。

 

私が調教師で、例2のような状況で来週末辺りに使いたい馬がいたら、「とりあえず権利だけ取っておこう」、と言って登録だけするでしょう。

来週末も権利を持ってないと出走できないのは目に見えていますし、まだ仕上がっていない管理馬ですが、今週末登録したところで出走できてしまう可能性はゼロなのですから。

ただ、これを許してしまうと当然みんな同じことを考えるわけで、まだ仕上がっていない馬がこぞって権利欲しさに登録だけした結果、登録馬がますます増えてしまう悪循環になってしまいますよね。

 

従って、そのような「権利欲しさのとりあえず登録」を防ぐために、登録馬全てに選ばれる可能性を残しているのです。

 

最近の除外ラッシュを見ているとどこまでこれが抑止力になっているか疑問ですが・・・。

 

優先出走権の根拠となる規程について

 ここからはマニアックな規定の話なので、興味のある方だけお読みいただければと思います。

 

上で紹介した優先出走件については、JRAが定める競争に係るルールのひとつ、「競馬番組一般事項」に記載があります。

ちょっと長くなるのですが、該当部分(Ⅴ 出馬投票 2.出走できる馬の決定方法 (4)ホ)をそのまま引用します。

ホ 出走できる馬とならなかった場合の優先出走について
(一) 該当する競走条件の競走において出走できる馬とならなかった馬(下記に定める対象馬を除く。)のうち下記 3 により再投票(競馬施行規程第 86 条第 2 項の規定により競馬番組で定める締切り時刻を同じくする他の競走に出走させることを希望する旨の申し出をいう。以下同じ。)をしなかった馬および再投票をしたが出馬投票したとみなされなかった馬については,出走できる馬とならなかった日から 2 ヵ月以内に最初に出馬投票した競走(当該競走において出走できる馬とならなかった場合であって再投票をしたときにあっては,当該再投票をした競走。以下同じ。)に限り優先出走を認める。


対象馬

・重賞競走において出走できる馬とならなかった馬
・当該出馬投票直前に,競馬番組で別に定める期間(「オープン競走における次走優先権付与制限対象期間」という。)内に実施された競走に出走した馬であって,オープン競走において出走できる馬とならなかった馬
(二) 該当する競走条件の下記対象競走に第1回特別登録した馬が,本会の別に定める方法により選定されなかったために当該競走に出馬投票できなかったと認められる場合は,当該馬は当該競走の出馬投票において出走できる馬とならなかったものとみなし,当該競走の出馬投票の日から 2 ヵ月以内に最初に出馬投票した競走に限り優先出走を認める。この場合において,当該競走の第1回特別登録の日から当該競走の出馬投票の日までの間に出馬投票した馬についてはこの限りでない。

対象競走

・ワールドオールスタージョッキーズ
・ヤングジョッキーズシリーズ
(三) 上記(一)および(二)により優先出走を認められた競走に出馬投票したにもかかわらず,下記(四)および(五)の規定により再び出走できる馬とならなかった場合には,当該馬が出走できる馬とならなかった最終回の出馬投票の日からさらに 2 ヵ月以内に最初に出馬投票した競走に限り,優先出走を認める。
(四) 上記(一)および(二)の場合において,優先出走を認められた馬が多数あるときは,優先出走を認められた出走できる馬とならなかった回数の多い馬から順次 1 回に限り優先出走を認める。この場合,同一回数の馬が多数あるときは抽選によるものとする。ただし,オープン競走において同一回数の馬が多数あるときは,上記(1)から(3)に規定する方法に準じて決定するものとする。
(五) 上記(一)から(四)の場合において,最初に出馬投票した競走(オープン競走を除く。)に出走可能頭数を超過する申込みがあったときは,出走可能頭数のうち 5 頭の出走枠については優先出走を認めないものとする。ただし,再投票についてはこの限りでない。
(六) 上記(一)から(五)までの規定にかかわらず,下記競走には出走できる馬とならなかった場合の優先出走を認めないものとする。
・当該馬が出走できる馬とならなかった競走と競走の種類が異なる競走
・競走条件が当該馬の該当する競走条件と異なる競走
・重賞競走
・3(4)歳以上 1,000 万円以下競走
・3(4)歳以上 500 万円以下競走
・未勝利競走
・その他競馬番組で特に定めた競走
(七) 上記(一)から(五)までの規定にかかわらず,優先出走を認められた馬が地方競馬指定交流競走に係る当該地方競馬主催者の出走投票をした場合は,当該競走の実施日以降優先出走を認めないものとする。

 

競馬番組一覧およびルール JRA

 JRAのホームページだと上手くリンクが飛ばないケースがあるのですが、トップページから競馬メニュー⇨競馬番組及び一般ルール、と飛んで、↓ここです。

f:id:umassy:20180124213906p:plain

 

私もちゃんと読んだのは初めてだったのですが、とにかく長い。

そして、わかりにくい。

世の中に読みづらい条文は数多く存在するのでしょうが、それにしてもこれは酷いですよね。。。

Ⅴ-2にはこれ以外にも優先出走権についてや、重賞レースや未勝利戦、500万下、1000万下の出走順位などについても記載があって、ツギハギした結果なのでしょうが、一度整理したほうが良い様に思います。

 

結論はすでにお話しているので良いと思うのですが、上記以外のレース、すなわち新馬戦と1600万下戦に関しては前述の方法で出走馬が決まることとなります。

 

~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆

以上、新馬戦の優先出走権についてまとめてみました。

 

これ、本当に悩ましい問題ですよね。

「最初の5頭枠」があるとは言え、除外ラッシュの状況で権利持っていない馬に関しては、まず出られないだろうと思いながら登録するわけですよね。

木曜日に思いがけず出走が確定してしまった所で、追い切りは終わってしまっている。。。

一方、権利2を持っていれば確実に出られるだろうということできっちり仕上げられるものの、権利1の段階でも出られる可能性は結構高いわけで、ある程度仕上げなければならない。でも結局除外されてしまったりして、調整が難しくなったりもする。。。

 

 結局そんなこと考えずに予想したほうが良いという考え方もあろうかとは思いますが、情報として持っていても悪くはないのではないかと思い、この1月からは除外について強調しながら予想記事を書いています。

本当に予想にプラスになるのかどうか分かりませんが、是非参考にして頂ければと思います。

 

本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。