人生は競馬と共に

中央競馬の新馬戦・重賞を中心に、競馬について気ままに書いていきます。

菊花賞 回顧

おはようございます。

 

サトノダイヤモンドの圧勝で幕を下ろした昨日の第77回菊花賞。

里見オーナーは嬉しいGⅠ初制覇、そしてディープインパクト産駒がついに3000m以上の平地重賞を勝利しました。

 

個人的には予想が外れて悔しがれば良いのか、サトノダイヤモンドが思ったとおりの強さを見せてくれたことを喜べばよいのか、複雑なゴール前でしたが、今週も記憶がフレッシュなうちに回顧します。

 

※ 予想記事はこちら

 

 

まずはいつものように、全馬の着順から。

 

 

 

 

 

冒頭で触れたように、とにかくサトノダイヤモンドの強さが際立った、そんなレースでしたが、スタートから振り返ります。

 

かなりバラバラっとしたスタートから、まず出を窺ったのは②ジュンバルカン、ただその外から藤岡康太騎手に乗り替わった⑤ミライヘノツバサがハナを主張します。

そのまま3コーナーに入って隊列が落ち着くかと思いきや、⑭アグネスフォルテと一緒に外から勢い良く上がってきた⑮サトノエトワールが、一気にハナを奪う勢いでミライヘノツバサに競りかけていきます。しかし、ミライヘノツバサも譲らず、2頭で後続を5馬身、6馬身、7馬身と大きく引き離して1周目の直線に入ってきてしまいます。

 

2頭の後ろはアグネスフォルテとジュンバルカン、さらにその後ろには⑬エアスピネルが付けます。外枠を引いてしまったエアスピネルと武豊騎手にとって、スタート直後にこのポジションを取りきれたことは非常に大きかったと思います。

 

本命にした③サトノダイヤモンドはこの日も素晴らしいスタートから好位で折り合いに専念し、エアスピネルの後ろ辺り。良いリズムで1回目の坂の下りに入りました。

並ぶように⑧ミッキーロケットと⑩ウムブルフ、やや離れてサトノをマークするように⑥ディーマジェスティ、①カフジプリンス、⑦レッドエルディスト、⑯マウントロブソンなど。

 

スタートがあまり良くなかった④シュペルミエール、⑪レインボーラインらはさらにその後ろ、その他⑯プロディガルサン、⑰ジュンヴァルカン、⑨イモータルなどが後方待機。かなり縦長な展開となります。

 

3~4コーナーでの競り合いが響き、1000m通過は何と0.59.9と1分を切るハイペースに。

ただ、ミライヘノツバサ→サトノエトワールの並びでどうにかおさまると、ペースは急に落ち着き、次の1000mは1.04.5と、過去5年で最も遅かった昨年(1.04.4)よりさらに遅い真ん中の1000mとなりました。

外枠からスタートして好位置を取りに行ったことに加え、急にペースが落ち着いたせいもあったか、1コーナーから2コーナーにかけて、エアスピネルがかなり掛かってしまいます。

 

※全く関係の無い話ですが、実はこのレース、NHKで中継してくれていた関係で、バンコクのホテルでもテレビ観戦することができました。

NHKのテレビ中継初めて見たのですが、1コーナーに入る辺りで、実況が解説の白井さんに「各馬の折り合い、いかがでしょう?」みたいに振ったりしてて爆笑してしまいました。かなり斬新。

恐らく多くの方はラジオNIKKEI(場内実況やJRA公式)orフジテレビの中継を目にすると思いますが、NHKで中継する時は見てみても面白いかもしれません。

 

 

さて、そんなことはさておき、各馬向こう上面に入り、エアスピネルが3番手のインでようやく折り合いをつけたと思ったらシュペルミエールが内から上がっていったり、ウムブルフが外に出してエアスピネルを交わして行ったりと、向こう上面ではやや落ち着きの無い展開に。

サトノダイヤモンドはそれらの動きに動じることなく、中団の外でじっくり構え、ディーマジェスティはさらにその外、後方でこれをマークするように進めます。

 

3コーナーの下り、各馬がペースを上げる中、中盤掛かったエアスピネルはインで脚を溜める一方で、サトノダイヤモンドは外々を追走、残り600m辺りから馬なりで進出を開始します。

ディーマジェスティはそれを懸命に追いかけるもやや手応えが無く、4コーナーを回る時は蛯名騎手が必死にステッキを入れますが、コース取りの違いもありサトノに並びかけるところまでも行きません。この時点でディーマジェスティは惨敗までありえると思いました。

 

直線に入り、インコースを上手く捌いた武豊騎手のエアスピネルがミライヘノツバサを交わしにかかるものの、その外から軽く仕掛けたサトノダイヤモンドが一気に先頭に躍り出ます。

ほとんど馬なりのまま最終コーナーを抜群の手応えで回ってきたルメール騎手が、懸命にステッキを入れるディーマジェスティの方をちらっと見た後で追い出しに入ったように見えましたが、そこから一気に2馬身、3馬身と引き離して行きます。

 

レースの焦点は2着争いに絞られますが、内で懸命に粘るエアスピネルを、外から鋭く追い込んだレインボーラインがハナ差交わしたところがゴール。

ディーマジェスティは最後までしぶとく伸びてはいるものの、2頭からクビほど遅れた4着。まさかの馬券圏外に敗れてしまいました。

5、6着はミッキーロケットとシュペルミーエルが並ぶように入選しましたが、これらは上位4頭から1 1/2馬身離されています。

 

サトノダイヤモンドに関しては、これはもう完璧としか言いようが無かったですね。

池江泰寿調教師も「長距離馬の体を作りこんできた」とコメントされていましたが、まさに究極の仕上がり状態で望み、好スタートから道中中団でしっかり折り合い、包まれないポジションをキープしつつ3コーナーから徐々に進出を開始。直線もライバルの手応えを確認しながら追い出しを待つ余裕がありました。

終わってみれば、これだけ強い馬が3歳牡馬クラシック最後の1冠を取ることが出来て本当に良かったと思える、そんなレースでした。

普通の感覚だと、次は有馬記念で古馬に挑戦、と思いきや香港との両睨みだそうで。。。時代の変化をつくづく感じます。

もしかしたら今年、香港見に行けるかもしれないので、個人的にはそっちを期待(というか、中山競馬場は不得手なイメージなので微妙な気がする)です。

 

さて、これで今年の3歳世代はダービー1~3着のマカヒキ・サトノダイヤモンド・ディーマジェスティが3冠を分け合い、名実ともにこの「3強」ということが改めて証明されたとも言えますが、常にこの3強に迫る頑張りを見せたエアスピネルも素晴らしかったですね。

 

1コーナーであれだけ掛かりまくっていたのを見ていたので、最後の直線必死に粘り込みを図る姿を見た時、思わず「嘘だろ」と叫んでしまったくらいです。

エアスピネル、レインボーラインと距離が不安視されていた2頭が2・3着したのはスローの瞬発力勝負になったからだと思うのですが、それにしてもこの2頭は地力がありますね。正直、驚きました。

今後はマイル~中距離路線を進むことと思いますが、来年の大阪杯辺りで再戦なんてことになったら、結構楽しみです。

 

ディーマジェスティは、週中の展望記事で書いた通り、中盤の1000mがスローになり、スタミナ・持続力が問われるレースにならなかったことが痛かったですかね。

最後までしっかり粘って2着とは差が無かったので、距離の問題では無かったと思いますが、今回はペースやコース取りなど、全てがちょっとずつ上手くいかなかったような印象です。

 

予想としては、全く悔いはありません。

サトノダイヤモンドの能力を信じて良かったと思いますし、わざわざ名指しして「能力は上位だけど距離延長がプラスとは思えず消します」と言い切った2頭が揃って2・3着というのも私らしいです。。。

 

 

さあ、今週末は天皇賞秋。これも非常に楽しみなGⅠレースですね。

エイシンヒカリにモーリス、さらにリアルスティールと海外GⅠウィナーが激突するというだけでも、かなりテンションが上がります。

1週間かけて予想していけるのもGⅠシーズンの楽しみの1つです。頑張りましょう。

 

 

本日も、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。